2022年9月12日 07:00
ブロックチェーンがようやく世の中に浸透してきました、この間まで勘違いされてきた「ブロックチェーン=仮想通貨」は既に多くの人がブロックチェーンにおけるたった一つのDApps(分散型アプリケーション)の応用例であることが理解され始めました。
尚、ブロックチェーンのロジックそのものはビットコインによって初めて考え出されたものではありません。
今から約40年も前にCP/Mというマイコンの発売開始と同時に誕生したマイコン用ソフトウェア開発用のOSが存在していました、私は当時新たなマシンに移植することで大きな収益事業としていましたのでその構造の全てを理解しています。
ここで記録媒体にデーターを保存する方法として、TCB(テーブル・コントロール・ブロック)という128バイトごとのデーターをテーブルチェーンで繋いで大きなファイルを生成できるという画期的なファイル制御手法が用いられていました。
ブロックチェーンはこれに過去生成されたブロックの暗号情報を乗せ、さらにそれごと暗号化するという方法に発展させた応用技術と見ることができます。
これは誰も気が付いていない事項かもしれません、というよりたった5年でMS-DOS(現在のWindowsの前身)にその座を奪われた過去の遺物であるCP/M自体を今の技術者のほとんどが知らないのですから致し方ないでしょう。
更にTCB制御にタイムスタンプを乗せた技術が生み出され、ブロックチェーンは過去のこうした技術の集合体として誕生したものです。
つまり過去の多くのソフトウェア資産を受け継いだもので、その技術は相当こなれた技術であり安定性が高いと言っても過言ではありません。
そのブロックチェーンですが、現在では仮想通貨の取引に留まらず多くの産業分野でその応用を検討されています。
ざっと列挙しますと、電子マネー&ポイントカード分野・医療分野・Iot&ロボット工学分野・交通インフラ&通信分野・物流などです。
最も仮想通貨と置き代えやすい電子マネー&ポイントカード分野は、ここで改めて説明の必要はないと思います。
ただし現段階では必ず管理者が介在するサービスであり、プライベートの取引のみとなっています、したがって仮想通貨のようなパブリックな取引の仕組みとは異なってくるでしょう。
また、何れポイントカードは換金性を帯びてきます、私はこれを予見しポイントを仮想通貨同様に混在できるというビジネス特許を数年前に出願しています。
医療分野では多くの応用例を見出すことができます、一つは電子カルテや薬の履歴です、ブロックチェーン化すれば既往症や過去の全てが改ざん不能なシステムが望まれています、これは刑事捜査などにも利用されるようになるでしょう。
また遠隔手術や治療に関しても研究分野として注目されています、これはIot&ロボット分野への応用と同一性のものです。
Iot&ロボット工学の分野での応用は正しい情報の伝達が求められています、特に家庭や個人利用に応用されるIot&ロボット工学では、対人間への安全性が確保されていなければ利用されることはありません。
これらの安全性の確保に、指示データーや制御後の確認データー伝送においてブロックチェーンを応用することが考えられるようになってきています、先述の医療現場用の遠隔操作ロボットでの治療や手術には不可欠な要素となるでしょう。
交通インフラ&通信分野では、新幹線の安全運行を司る地上と車上コンピューターとの連動プロトコルへの応用が考えられます、これによって更に安全性は飛躍します。
また、航空機と管制塔との自動データー送受信装置への応用も興味深いものがあります。
更には、高速道路旅行車監視システム(コードネーム:Nシステム)への応用は、犯罪防止策としても極めて有効に利用できるでしょう。
このように、今後あらゆる分野への応用が検討され研究・実験されているブロックチェーンですが、当然のこと私もここに大きなビジネスチャンスを見出しています。
ブロックチェーンは仮想通貨としての取引台帳に留まらず、世の中に極自然に使われてくる技術になってきます。
こういった新分野で収益になるのはほんの数年間という黎明期だけです、一般化すればあっという間にレッドオーシャン化してしまうでしょう。
その時に動いたところで利を得る事業を構築するのは極めて難しい状況になります、黎明期に動いた企業だけが成長期に業界をリードして行けるのです。