2024年6月18日 09:00
【パブリック型ブロックチェーンが抱える課題】
ビットコインに限らず世に存在するパブリック型ブロックチェーン全般に言えることですが、マイニングによる報酬や貢献度に応じた報酬による不正防止策は不正をすることによって利を得たいという者たちにしか通用しない施策です。
電子取引システムの混乱や破壊のみを目的とし経済的価値も鑑みない悪意を持った者が存在する場合には、例えブロックチェーンであっても故意に破壊もしくは支配される可能性を否定できません。
世界的に流通しているビットコインを始めとした暗号通貨の崩壊は、今や経済に多大な影響を与える結果を生んでしまうでしょう。
ビットコインのブロックチェーンはすべての取引データが参加者ノードに分散記録されていますが、50%以上の計算能力をもつ悪意のある参加者によってこの全てが書き換えられてしまう可能性も否定できません。
管理する権限を持つ者がいないがためにたとえ改ざんが発見されたとしても、それをリカバリーすることができないのが事実として存在しています。
また新たなるロジックを追加したパブリック型ブロックチェーンが誕生した際に、ビットコインなどでノウハウを蓄積した参加者が新しいパブリック型ブロックチェーンのマイニングに参加し圧倒的な計算能力で一瞬にして支配してしまうことも想定できます、所謂マイニングを世界的な大組織で行う巨大マイナープールの存在がその一つです。
このようにビットコインを始めとした現存するパブリック型ブロックチェーンは「ビザンチン将軍問題」を解決しているとは言えず、たまたま上手く稼働させているに過ぎないシステムであり、いつシステムが崩壊や支配されてもおかしくない状態にあるということが最大の課題となっているのです。
尚、何度も対比として出している産業用のプライベート型ブロックチェーンではこういった脅威は皆無となります。
※仮想通貨は、ブロックチェーン技術を用いた世界で最初のDApps(分散型アプリケーション)の一つであるということに過ぎません。
今や、電子取引をあらゆるデータの取引として金融以外の分野に応用して行こうという試みがなされています。
※投稿@伊東久雄