2024年9月 9日 10:00
経営とは利益を出し納税してこそのものです、その利益によって経営者も社員も給与を貰い事業に専念できます、他方では人の感覚は損失に先に目がいってしまい利益を素直に喜ぶことができない生き物のようです。
例えば10億円の先行投資で開発を行い初年度1億円の収益を上げたとしましょう、通常1億円も収益が上がったら喜ばしいことですが先行投資の10億円に目がいってしまい1億円の収益を素直に喜ぶことができません。
そればかりか10億円の損失を何とか取り戻そうとしてせっかく収益を出した1億円を有効活用させずに更なる投資に回しマイナススパイラルに陥ってしまうことさえあるのです、このように人間の感覚とは収益以上に損失に囚われてしまうようです。
これは1万円落とした後で友人から10万円損したという話を聞くと何故か救われた気持ちになるという心理学的なこととよく似ています、確かに損失は痛いのですが過去の話しです、経営とは過去を引きずるのではなく未来の収益を考え経営努力を行うことが肝要です。
一過性の先行投資のような損失は税法上9年間は赤字として消えることはありません、つまり10億円の先行投資での赤字はその後9年間で100億円の収益で10億円の利益が上がっても納税額はゼロとなるのです、一過性の損失は未来への節税の種というくらいの気持ちで前向きな経営を心掛けたいものです。