2025年1月16日 08:00
喫茶店やレストランのようなある程度広い空間で音楽を流す際に、よい音で流すためには何かと工夫が必要になります。
もっともやってはいけない事は、LR(左右)のスピーカーを部屋の両隅に置いてしまう事です。
これでは、聴く場所によって片側からの音だけとなり、まとまった音楽となりません。
例えば天井スピーカー等を使って複数のスピーカーを設置してBGMを流す場合は、必ずLRのチャンネルをミックスさせたモノラルモードにしてから流す必要があります。
また大型のフロア型スピーカーは、部屋の真ん中辺りに一ヶ所に纏めて置く方がLRのチャンネルのスピーカーから音が出た瞬間に空間でミックスされ、空間和音効果による愉音が店内を包み込むように隅々まで流れます。
これは、音の反射がどのように行われるかを部屋全体を見渡して計算してのことです。
LRの音が合成されて店内を包み込みますので、何処で聴いてもLRの合成された音がほぼ同じくらいの音量で聴く事ができます。
飲食事業会社が直営するイタリアンレストランでは、38Cm口径コアキシャル2ウェイユニットを使ったの巨大なアルテックのフロア型スピーカー620Bを2本くっつけるように置いています。
広さ60坪(120畳)&最大高さが5メートル以上ある大きな空間でも隅から隅まで、更にはスピーカーの真横の席でも反射による愉音で音楽を楽しむ事ができます。
これが音は空気振動で、どこでどのように反射するのかを考えるという事です。
アルテック620B(1978年発売、1985年当時ペアで73万円)が発する音は、まさに広い空間に空気が流れるように音が充満しています。
アルテック 620B