音は聴く部屋で決まる~良い音で聴きたいなら部屋にお金をかけろ
2024年11月 7日 08:00
オーディオに目覚めオーディオ製品を買おうと決めた人が先ず考えなくてはいけない事があります、それはどんな製品を買えば良いかではなくどのような部屋で聴くかということです。
部屋の大きさや置かれている家具の状況、洋室なのか和室なのか、つまり部屋によって最適なオーディオ製品を選ばなければ用を成さないばかりか、せっかく買ったオーディオ製品が宝の持ち腐れになってしまいます。
音の響き方は部屋によって大きく変わります、例えば6畳間の狭い部屋にフロア型の大きなスピーカーを置いたとしましょう、これだけで部屋が狭くなり聴く位置は頑張ってもスピーカーから2メートルくらいとなります。
大型スピーカーは幾つものユニットで構成されているのが殆どですから、聴く距離が短いと出てくる音の位置がユニットの位置により別のポイントから聞こえ音場がバラバラになります、つまり総合的に良い音と感じることがなく特定の周波数が強調されうるさく感じてしまうのです。
逆に20畳のガランとした洋室で小型ブックシェルフスピーカーで聴くと低域の迫力と高域の伸びがまったく感じず、高価なスピーカーであっても薄っぺらい安物の音になってしまいます。
そして部屋に次いで重要なのが聴く音楽のジャンルです、クラシックなら繊細さを求められますので、本格的な音を求めるなら最低でもミドルクラス以上のアンプやスピーカーが必要になります。
ジャズやロックならソースの音量が全曲を通してほぼステイディですから繊細さよりも迫力やメリハリが求められますのでアンプはエントリークラスでも良く、むしろスピーカーの音質特性の方が重要になってきます。
聴く部屋、そしてジャンル、これらをまずは考慮してオーディオ製品を選択することがハイファイオーディオの第一歩です。
そしてハイファイオーディオで良い音を追求するというのであれば、まずは6畳ほどの家具がほとんど無いガランとした空間が最低限必要になります。
6畳といっても床面積ではなく、家具の多くは部屋の高さの半分以下にして、天井近くの音空間をしっかり6畳取れるようにしなくては良い音で響いてくれません、音空間が確保できればジャンルに関らずエントリークラスの製品でも結構良い音で聴くことができます。
結論を言うと年間を通してオーディオ道楽でもっともお金がかかるのが部屋代だということかもしれません、「音箱」の名称はこういったところから命名したのです。