2024年8月16日 08:00
デジタル音源黎明期の90年代に誕生した外付けDACの音質を再確認してみました、そのDACはデノンDA-500(1995年発売、定価7万円)です。
外付けDACの出始めの頃はこんなにも大きかったのですね、ほぼフルサイズコンポ程の大きさをしています。
それも含めてコレクション価値としては充分です。
デノン DA-500
当時のデノンの高級CDプレーヤーに搭載されていたデノン独自の波形生成方式であるALPHAプロセッサーを独立させた高性能DACで、今では極めて貴重なDACといえます。
このALPHAプロセッサーはその後に、デノンのハイエンドDVDプレーヤーやユニバーサルプレーヤーにも搭載されていきました。
現在、ALPHAプロセッサー搭載のDACの音を求めて当時30万円前後したデノンのハイエンドユニバーサルプレーヤーがマニアに買われていきます。
このDA-500は外付けの単独機能ですから、どのような機種であってもデジタル音声出力が付いていれば当時のデノンの音色を愉しむことが可能です。
更には光デジタルが3系統、デジタルコアキシャルが2系統の全5系統のデジタル入力切替とデジタルパス出力がありますので、デジタルセレクターとしても使うことができます。
音質確認には、同じデノンの最新CDプレーヤーDCD-755REをリファレンスにしました、DCD-755REは素直な音質で定評あるハイコストパフォーマンスなCDプレーヤーです。
DCD-755REダイレクトとDA-500経由を切り替えながら確認します。
DA-500を通すと下も上もグンと広がる感じが解ります、音が太くなるというのでしょうか、明らかに音色の違いが聞き分けられます。
また、音の立ち上がりが早いというか切れがすごいです、一つ一つの音が綺麗に分離され素晴らしいです。
圧巻はサックスのリードから漏れる空気音が綺麗に再現されることです、最初はノイズかと思ったほど小さな音まで逃さず変換しているのにはびっくりします。
これは今もなお使いたくなるDACです、音色の味変には丁度いいかもしれません。
真空管アンプとの相性も良さそうな音色です、本当にナチュラルで音の透明感が在ります。