2024年6月14日 08:00
ホームシアターで使うサブウーハーですが、買う度に何かしっくりした音が得られず数年単位で入れ替えていた時期があります。
この、デノンDSW-7L(2003年発売、7万円)に出会ってから、この重低音との15年にも渡る長かった戦いの日々が終焉します。
デノン DSW-7L
バックパネルはこんな感じ
ユニットは後ろと底面に1個ずつ使っている
「部屋の床に重低音が染み込む」、そんなドロっとした独特の鳴り方をするサブウーハーです。
JBLやフォステクスのサブウーハーのように直接的に重低音を押し出すのではなく、間接照明のように重低音をサブウーハーそのものの存在感を消すように鳴り聴かせます。
まさにサブウーハーの忍者です。
カットオフ周波数は30Hzから200Hzまで連続可変ができるので、合わせるフロントスピーカーとの相性で低音域を上手く補完できます。
更に置く場所によって位相逆転での低音キャンセルを防止する位相反転機能など、サブウーハーに求められる全ての機能を装備しています。
価格に見合うスペックと音質、買った人に不満は一切出ないでしょう。
また、重低音を垂れ流すような鳴り方なので部屋のどこに置いても効果を発揮できます。
13Cm口径という小さなユニットを2個使っていますが、何故こんな小さなユニットから25Hz以下という耳に聞こえない領域の重低音を出せるのでしょうか?
また、最大入力も200Wと申し分ありません。
JBLやフォステクスの大口径ユニットを使ってのストレートに低音をぶつけてくるタイプや、ヤマハやオンキョーのバスレフダクトによって低音をぶつけてくるタイプなども使ってみましたが、直接的な重低音はどうも耳について苦手なようです。
このDSW-7Lの間接重低音は、私的にはリラックスして映画鑑賞に集中できるので肌に合っているのでしょう。
また、ぶ厚い生木材を曲げて作ったフカヒレのようなデザインも実に見事です。
この形状が流動力学で2つのユニットの内部干渉を見事に抑えながら、ハーモニックス効果によって芳醇な重低音を醸し出しているのです。