エントリークラスのCDプレーヤーの実力のほどは?-10~マランツ CD110
2024年4月30日 08:00
聴く為のシステムではなく、各種の実験に手軽に使える小型のCDプレーヤーのニーズが出てきてオーディオショップで見つけ即購入したマランツのCD110(2001年発売、オープン)です。
マランツ CD110
シーリングパネルを開けたところ
CD110はシステムコンポ用のCDプレーヤーのようで、定価はオープンで不明です。
デザインを見ると、シーリングパネルといい喫茶店などでも埃や水気を気にせず使えると思いますが、どんな目的があってのこういったスタイルになったのかは理解不能です、オーディオ氷河期のど真ん中での発売なので時代の申し子的な存在なのでしょう。
シーリングパネルを閉じた場合には電源とプレイ/ストップだけが操作できるように上面パネルにボタンが付いています、同じCDを繰り返し聴くようなBGMオーディオシステムとして使うことを意識したのでしょう、普通の使用ではシーリングパネルは開けたままとなるので中途半端な印象を受けます。
デザインは別にして、システムコンポ用なのに出力がデジタル光・デジタルコアキシャル・アナログと全て揃っており冒頭で述べたように各種の実験や音出し試験用途には持って来いのCDプレーヤーです。
単体の価格は不明ですが、おそらくアンプやスピーカーとのセット価格で8~10万円程度のシステムだと思います。
もしそうだとすれば、デジタル出力などを見ると上位機種の回路をそのまま使った可能性がありコストパフォーマンスはかなり高いのかもしれません。
高性能デジタルアンプをはじめ、80年代・90年代のアンプや最新のアンプなどに繋いでテストしてみましたが、デジタルもアナログもそこそこの音色で鳴ってくれます、聴き込むような音色ではないのですが決して安っぽい音ではありません。
アナログ接続だと全帯域で明るい感じはしますが中高音域の押し出し感やシャープさはありません、採用しているDACの特性だと思いますが聴き流しには癖も無く充分です。
大きさ的にもオンキューのA-905FXなどデジタルアンプと組み合わせて、ワーキングBGMやベッドルームでの聞き流し用に使うのであればむしろ好ましい音色であり充分に役割を果たしてくれるでしょう。