サラウンドスピーカーの実力の程は?-1~オンキョー HTS-SR10
2024年5月 2日 08:00
90年代に入り、高性能な小型ブックシェルフの快進撃によってスピーカー部門のシェアを拡大していったオンキョー。
そのオンキョーが放った、本格的ホームシアター用スピーカー群の中にあってサラウンド専用スピーカーのHTS-SR10(1999年発売、セットで4万円)です。
オンキョー HTS-SR10
このHTS-SR10はどこにもバスレフダクトが付いていません、なんと密閉型のサラウンド用スピーカーなのです。
余程のユニットに自信があるのでしょう、密閉型でありながら13Cm口径のユニットと2.5Cmソフトドームツイーターで中温域から高音域までが押し出してきます。
密閉型なのでバスレフダクトを塞ぐ必要もなく、サラウンドスピーカーとして理想的な音質に設計されたスピーカーです。
ウーハーユニットのコーンはD-202AXに使われているコーンと同様のオンキョー独自のOMFコーンです。
単独での音質確認では、当然のことサラウンド専用ですから低音域はほぼ出てきません。
また、パワーを入れると中音域の腰の強さが発揮され、伸びた高音域とのハーモニー効果で見事な音質になります。
また、懐が深いというか音場が広くちょっと視聴位置がずれても音量が変化することがなく、一度調整したら安定して映画に集中できるので私の超が付くほどお気に入りなサラウンドスピーカーでもあります。
センタースピーカーHTS-C10同様に国際ホームシアターの音質認定であるTHX認定を受けたサラウンドスピーカー、音質認定はダテではありません。
外見は写真では解りずらいのですが、フロントよりもバックが広く台形型に広がっており、この形状によって密閉型独特の定在波による歪みを低減しています。
85dBの音圧で135Wの入力耐性と、どんなフロントスピーカーと合わせても十分に存在感を出してくれます。
ブラック塗装に見える外装は実はブラック木目であり、光の当て方でうっすらと木目の模様が浮かびあがり見た目にも美しい仕上げになっています。