ロングセラーを樹立したエントリークラスの名機~デノン PMA-390Ⅳ
2023年12月23日 08:00
90年代にエントリークラスのプリメインアンプで金字塔を立てたデノンPMA-390、その4世代目にあたるミレニアム記念のPMA-390Ⅳ(2000年発売、定価4万円)です。
PMA-390は1991年に発売されるや2017年まで後継機を出し続けたスーパーロングセラーのエントリークラスのプリメインアンプ、これほどまでの長期間シリーズ化されたプリメインアンプは他に見当たりません。
本機はその4世代目にあたり各種のチューニングが施されています。
初号機PMA-390がセレクター故障で使えなくなったのをきっかけに、代替え機として購入し長期間寝室用のサブシステムとして使っていました。
デノン PMA-390Ⅳ
周波数特性は5Hz~100KHzとこれ以上ないという程のワイドレンジで、定格出力は8Ωで50Wですが4Ωでは100Wと出力段の安定力と強力さを裏付けています。
デザインと色調はデノンのミドルクラスのフラッグシップアンプPMA2000を彷彿させるもので、このデザインとシャンパンゴールド色は多くのオーディオ初心者の心を鷲掴みにしました。
音出しした瞬間、リファレンススピーカーにD-77MRXを使っていたせいなのかおそろしく愉音に驚きます、中高音域の張り出しもシャープさも申し分ありません。
低音域もしっかりと出ており、これは完全にエントリークラスの音色ではないです。
サックスやボーカルも心地良く響きます、嫌みのない音色とはこういう音だと思います。
安定感が有るというか、価格からは考えられないほどの質感を感じます。
PMA-390シリーズは中古市場において継続的に高値で取引されています、26年間というロングセラーの金字塔を立てただけのことはあります。
エントリークラスながらもサブどころかメインでも充分に使える実力派です、個人的にオーディオ道楽入門者にはお薦めのシリーズです、最終後継機のPMA-390REが製造中止となった瞬間に390の全機種の中古価格が高騰しました。
次世代後継機としてPMA-600シリーズが誕生しています、PMA-600もロングセラーを続ける気配が既に漂っています。
常用システムのアンプが突然故障しても、予備の一台としてこういうプリメインアンプの存在があると安心です。