2023年7月 1日 08:00
ヤマハの80年代の名機と謳われるA-2000(1983年発売、19万円)の弟分ともいえるA-950(1983年発売、12万円)は、A-2000の出力をダウンサイジングしたハイコストパフォーマンスな隠れたミドルクラスの名機と言えます。
ヤマハ A-950
シーリングパネルを開いたところ
このA-950はA-2000と同様にA級アンプの音質とハイパワーを両立するためヤマハ独自のPure A class with ZDR回路を採用しています。
ZDR回路が何かは詳しく解りませんが、ノイズを大幅に減少できる新回路で、簡単に言うとハイパワーな純A級アンプだということです。
A級アンプでありながら定格出力は120Wと当時のパワーアンプかと思うほどの恐ろしいまでの大パワーで、A-2000とのスペックなどを比較して7万円の差はかなりお得感があります。
音質は、確かにA級の繊細さに加えて低音域から高音域までワイドに伸びており、ややシャープさに欠けるところがあるものの安心して聴いていられる骨太な音がします。
70年代のヤマハの音とは若干音色が違います、2000年以降の音色は70年代の優しいマイルドな音色に近いので、この辺りの年代のヤマハの音色が独特なのかもしれません。
もし、この音色で最近発売された製品であればメインシステムのアンプにしたいと思えるほど私好みの音質です。
サンスイサウンドはじっくりと聴き込みたいときの音色で、この時代のヤマハサウンドは音楽を愉しみたいときの音色なのです。