金の話し-4
今回は、「金」の気質は運命波学でいう、「与える気質=陽」の気質でありながら、他の陽の気質にはない特徴的な性質についてお話します。
「金属」は、原子の結びつきが柔軟であるために、性質の異なる「金属」を簡単に取り込み混ぜ合わせることができます。
この結果、生まれた新たな「金属」を「合金」と呼びます。
「合金」は原子そのものが新しく出来上がるのではなく、電子を介して異種の「金属」の原子同士が綺麗に繋がることにより生成されるものです。
つまり、原子レベルでは多種の原子が混在し一つの「金属」を形成し、その性質はそれぞれ単独の性質とまったく異なる性質を獲得します。
ちなみに、「水=液体」や「波=空気、空間」の陽の気質も異種の性質を取り込むことはできますが、原子レベルの結合ではなく、分子の隙間に取り込めるだけで、金属の持つ原子レベルの「結合」という性質とは次元の異なるものです。
現在多用されている「金属」の多くはこの「合金」です。
たとえばステンレスは、鉄を主体としてクロムやニッケルを少量加えて生成されていますが、鉄の最大の特徴である磁石にくっつく、錆びるという性質が無くなり、鉄とは全く別の性質を持つ金属になります。
ハンダ(電気部品の接着に使う)は更に面白く、鉛とスズの合金ですが、鉛やスズよりも溶けやすく柔らかい金属に変わってしまいます。
アルミに銅を加えてできた飛行機や新幹線などに使われるジュラルミンは、アルミの軽さを継承しつつ加えて硬さを獲得しています。
このように、「金属」は他の「金属」と簡単に原子レベルで接合し、混ぜる前の「金属」とは全く異質の「金属」に生まれ変われるという、他の固体には見られない極めて特徴的な性質を持ちます。
更に、鉄は「金属」の中でも特殊であり「金属」以外の炭素などとも原子結合してしまうのです。
この結果生まれたのが鋼鉄です。
鋼鉄は、鉄の特徴を損なうことなく金属では最も硬く極めれば自然界で最も硬いダイヤモンドに近い硬さにまで精錬された「金属」なのです。
この鋼鉄は、金属を削る刃物や穴をあけるドリル、トンネルを掘る機械の切削部分、そして鎧や兜などの鉄までも切ってしまう日本刀などに利用されています。
更に、熱する温度と冷ます温度により硬くもなり柔らかくもなります、混ぜる量ではなく生成する温度によって、原子の結びつきが変化するという面白い特徴を持っているのです。
最後に、前回お伝えした「金」の気質の一つ、「熱くなりやすく冷めやすい」性質の克服法がここに在ります。
異種の性質の人を取り込んで、自身を理解し精錬することで「金」の特徴が極められ、更に弱い部分を打ち消す事ができるのです。
具体的には、「金」の気質以外の人をメンターにする、協力者にすることです、ただし「水」や「波」といった陽の気質の人でなければなりません。
陽の気質は与える気質であるからです、与えられなければ「金」の気質の人は自身を変える事ができません。
また、「金」の気質同士はビジネスなどで組めば、互いの良さを保ちながら新たなる性質を生む事ができる唯一の気質なのです。
他の気質は、同じ気質の人と組んでも性質が変わることはありません、性質がより強く出るという善悪が強調される結果となります。
「金」の気質の人が、成功する方法はこれしかありません。
運命波学ではこういう性質から、「金」の他にない特徴として「相続性=能力・権利・名誉などを引き継ぎ高める」ことをあげています。
ここでは、財産などの相続とは一線を引いて「能力の承継」という意味において考えています。
<続く>