2024年7月22日 07:00
世間では、ありえない事を簡単に成してしまう人を見て「運が良い」と言っては片付けてしまい、その背景やそれまでの行動にあまり関心を示さない人がほとんどです。
私は逆に歴史的人物も含め世間に「運が良い」と言われている人の結果よりも、その人の背景や行動に強い関心を寄せます、そういう人を詳細に分析するとこれもまた面白いほどに共通点を見いだせるのです。
先ず、言えることは「その瞬間での適切なる判断」です。
例えば、会話をしているときは1分間に15回以上の判断が入ると言われています。
相手の話を聞いて自分の意見や話をするタイミング、関心や合意を示す動作、話の内容から適切な言葉と言い方を選択するのもこれに当たります。
この瞬間に相手の伝えたいことを100%理解しなければ、重要な事を得られないばかりか正確にその状況や空間を把握できません。
「運の良い人」は瞬間的にそれを極めて正確に判断し、上記の話すタイミング・表情・仕草・内容調整が極めて適切に対処できています。
次に、常に状況の把握に努め冷静で的確な決定事項を導き出し行動を起こしています。
大きな問題が発生し慌てる社員を尻目に一人冷静沈着であり、社員をまず落ち着かせてその問題の経緯から現在の状況までを正確に情報収集し、完全に把握するまでは少なくてもどんな決定も行動も起こすことはありません。
その場の感情に任せて後先考えずに行動を起こすなどは愚の骨頂と言えます、これでは運どころか人間性まで疑われてしまいます。
他にも沢山あるのですが最後に一つだけ重要な事項があります。
それは、「運の良い」と言われる人は皆同様に付き合う人を選びます、組織でいえば人事が極めて適格だと言えます。
自分の周囲にどんな人材を置くかで社内外の反応が確実に変わります、逆に言えば社員やパートナーを見ればその会社や経営者の素質までも解る人には解ってしまいます。
こういうことがすぐ解る人は結局強運であり他者に運をもたらす人であり、そういう徳のある人から見放されたら結局は成功者には成りえません。
有名な話しとしてマッカーサー元帥の人事があります。
マッカーサーは自分が最高司令官となった瞬間に、それまでの経験重視から「運が良い人」重視で部隊長や艦長を決めました。
彼は当然解っていたのです、「運が良い人」とは「常に感情を抑え冷静で適確な判断と行動を行える人」であることを。