2023年5月23日 07:00
現在多くの皮膚疾患や精神疾患に繋がる根本原因の一つとして、摂取した食品の消化分解不良があげられています。
特にタンパク質が問題で、消化分解が正常に行われないと身体内が栄養失調状態を引き起こし、細胞生成が正常に行われず、更には身体に毒となる物質が回り、それを排除しようとする結果において皮膚疾患が発祥する事が解っています。
また、タンパク質の分解過程では各種の毒素が一次的に生成され、この毒素となる成分を分解できないと、それが脳細胞に影響したり脳内ホルモン分泌が異常となり精神疾患に繋がる事も解っています。
この摂取した食品を正常に消化分解するのは大腸において行われており、ここで重要なのが「大腸菌」と乳酸菌の亜種である「ビフィズス菌」です。
「大腸菌」は、食品を腐敗させることで消化分解を助ける、嫌気性バクテリアの一種の総称で、動物であれば腸内に必ず生存している菌であり、身体内に生存する大腸菌は通常は無害です。
また、人間に脅威となるO-157なども大腸菌の一種です。
消化分解には必須である大腸菌、しかし腸内バランスが崩れると一瞬にして大腸菌が増殖し、生成される毒素が身体内に回り、この毒素を皮膚から排除しようとする結果において皮膚疾患が引き起こされます。
この大腸菌の増殖を抑えて、正常な腸内環境を作り出すのが「ビフィズス菌」です。
ビフィズス菌は乳酸を生成する乳酸菌の亜種であり、広い意味では乳酸菌とされていますが、厳密に言うと生態的には現在は乳酸菌とは一線を引かれています。
ただ、ヨーグルトや漬け物などの乳酸食品は、乳酸菌と共にビフィズス菌も共存していますので、食品上は特に分類せずに乳酸菌と一括りしても問題にはならないでしょう。
実際には、腸内に生存するビフィズス菌と他のホモ乳酸菌などの数は100:1くらいで、腸内環境にはビフィズス菌が必須という事がいえます。
ビフィズス菌や他の乳酸菌の多くは胃までは到達しますが、食品と共に胃で消化されてしまい、大腸まで到達するのは極僅かです。
したがって、大腸に定期的にビフィズス菌を届けてやる工夫が重要です、その一つが乳酸で発酵されたヨーグルトやキムチなどの漬け物を摂取する事です。
また、乳酸菌で発酵された食品にはタンパク質分解酵素などを多く含み、これも消化分解に大きな役割を担っています。
「ビフィズス菌」は、先の「大腸菌」の異常増殖を抑えて、正常な大腸環境を整えるためには必須な菌であり、重要なのが「大腸菌」と「ビフィズス菌」のバランスなのです。
どちらが少なくても多くても、正常な消化分解は行われません。
美と健康を維持し精神的にも健全で居られるために、この大腸内環境を意識した食事を心がけたいものです。