オープンなガラス製の水盤にコケを入れただけという最も簡単で手軽なコケテラリウムを紹介します、創作テクニックも特別な道具も不要で費用も最も安価に創作できます、ネット通販サイトでもガラス水盤にカラージェルビーズとコケをセットにしただけのシンプルなコケテラリウムキットが2~3,000円で販売されておりコケの魅力に惹かれたら早速創作してみたら如何でしょう。
コケの維持育成には適度な湿度が不可欠です、その意味ではオープンな容器は実はコケにとって極めて過酷な環境となります、そのためハイドロカルチャー(半水耕栽培)に用いるハイドロボールを容器の下に敷き常に水を底面に溜めて乾燥するのを防いでいます、最初コケテラリウム専用ソイルを敷いたのですが季節によっては1日持たずにカラカラに乾燥してしまいました、そこで急遽この方式に変えました。
この方式に向くハイゴケやシノブゴケを購入して茶色くなっている仮根部分を全てカットして緑色の部分だけを水洗いを施してハイドロボールの上に載せるだけで完成です、メンテナンスはコケの上からスプレーで1日1回水分を与えるだけです、ちなみにこの方式で維持育成できビジュアルもよいコケはハイゴケやシノブゴケなどで鑑賞しながら繁殖も楽しめます。
コケを置くだけでは物足りないという人は小石や動物のフィギュアを飾ったりハイドロボールの上に不織布を被せて化粧砂を敷くとビジュアル的に一気に本格的なコケテラリウムのようになります。
オープンなガラス製水盤で創作した誰にでもできる最も簡単なコケテラリウム
たったこれだけのことでも身近に生命体を感じられるのが不思議です
シノブゴケ(拡大)
シダ植物のシノブに似た涼しげなコケで見た目もよく人気が高い
繁殖が容易で盆栽にもテラリウムにも使えるため栽培している苔農家が多い
☆創作ノート
・コケ シノブゴケ
・ソイル ハイドロボール(リビングファーム)
・ケース ガラス製水盤
大きな軽石鉢にシダやコケを寄せ植えして岩肌に自生する山野草の風景を模した盆景を造りました、大きな和食器か盆に砂か小石を敷いて飾れば山野草盆景として盆栽店などで委託販売してもらえると思います。
ソイルは枯葉が堆積した山の土と同じ種のピートモスを使います、ここで注意すべきは軽石鉢は水の蒸散が半端なく激しいので保水性が極めて高いソイルを選ぶ必要があります、例えば粘土のような粘性の高い土質にすることが重要です。
また飾る際には大きな水盤に水を張るか大きな和食器に砂か小石を敷いて常に湿らせておくと長期間成長を楽しむことができます、シダや山野草類はとにかく水切れが命取りで水分がソイルから完全に抜けると一瞬で萎れてしまいます。
正面からはオオバノイノモトソウと蔓植物のテイカカズラしか見えない景観
横から見ると隠れていたアラハシラガゴケとヒロハヤブソテツが見えるという、
当に山の近景の景色
ここをしっかり拘りを持って造るか手抜くかで盆景の価値が大きく変わります
写真では一方向の表面の景色しか解りません、
実勢に山や野に行って自然の遠近の景色を自分の目で見てしっかり記憶し、
自然のありのままの姿を模すのが盆景の妙
☆創作ノート
・山野草 テイカカズラ
・シダ オオバノイノモトソウ(栄養葉)、ヒロハヤブソテツ
・コケ アラハシラガゴケ
・ソイル ピートモス(コーナン)
・盆 軽石鉢
猫グッズコレクションの中に直径15cmほどのガラス製の福猫キャンディポットがあったのを思い出して作業用デスクの上に置けるコケテラリウムを創作しました、このキャンディポットは蓋付きで適度な湿度を維持できるのでコケテラリウムには最適な容器です。
難点と言えば表面に「福」の字が擦りガラスのように彫られていて中の様子が見えずらいということです、なので「福」の文字が書いていない裏面を表にしました。
メインの世界最大級のコケであるコウヤノマンネングサがあまりにも大きすぎてスケールバランスが悪く感じます、カサゴケやヒノキゴケに替えればバランスはよくなると思いますが迫力に欠けてしまいます、微妙ですがスケール感のバランスは難しいところがあります。
福猫キャンディポットで造ったコケテラリウム
コウヤノマンネングサが巨大すぎて単独では立派なスギゴケも存在感が薄れ気味
☆創作ノート
・コケ コウヤノマンネングサ、スギゴケ
・装飾素材 黄虎石(キコウセキ)
・ソイル コケ専用ソイル(華みやび)、アクアリウム用洗浄済小石(GEX)
・ケース ガラス製キャンディポット