
中小企業のための補助金・助成金(5)
発注先を決めるには
近年補助金は設備投資を促すものが多くなっています。設備といってもITなどのシステムへの投資も含まれます。機械装置などは既存の設備を購入する(カタログが必要)ことが求められますが、システムなら自由に作ったものを補助事業対象費に回すことが出来ます。
その機械装置やシステム構築費なども含めて発注する際には相見積もりを取ることが要求されます。普段発注している企業さんに頼んだ方がお互いわかっているので早くて楽なのですが補助金は税金なのでそう簡単には行きません。正当に発注先を選定する必要があります。
しかし、どうしてもこの企業に発注をしなければならないという状況は発生します。そのような場合は業者選定理由書というものを作ります。見積が1社以上に取れない状況であったり、その企業でしかできないものであれば、その理由と発注する妥当性を示す資料を作ります。この業者選定理由書を通せば相見積もりで選定しなくても1社に発注することが出来ます。
最後に、補助金で購入した設備は補助金に関する事業でしか使用できないことになっていますので、そこはご注意ください。
代表にお分けいただいた若木の生長記録です。2025/9/27時点

こちらは新たに代表からいただいた「糸魚川真柏(いといがわしんぱく)」です。
糸魚川真柏は新潟県糸魚川の岩場に自生していた真柏の名木群を起源とする系統だそうです。
まず目が行くのがこの樹形、何年も丁寧に手を掛けて作られてきたことが伝わります。
この幹の流れをつくるのは相当な工夫と時間が必要だったのだと思います。
また、代表からいただいた時に「見方」も教わりました。
どこから見るかという「視点」が大事で、そこから見た時の樹形を想像しながら育てていくそうです。
この樹形では、向こう側が見える空間をとっていて奥行きを出しています、一鉢で山の景色を感じさせてくれます。

育てる際の注意事項は、日光をしっかり当てることと、風通しを良くすること。
水やりは表面が乾いてから、たっぷり与えること。
枯らさないように大切に育てていこうと思います。
くらしの園芸

中小企業のための補助金・助成金(4)
採択されればOKという訳ではない
補助金は申請にかなり労力を使います。そして厳しい倍率を勝ち抜き見事採択されたとしてもそこで安心できるわけではありません。補助金の種類にもよりますが例えば中小企業庁の補助金である「ものづくり補助金」では、採択された後に予算の修正など交付申請というものがあります。これに3か月くらいかかってしまう企業もあります。予算の根拠や人件費の算出根拠など色々と提出するものがあります。
また事業を開始してからも各種のチェックがあります、事業期間が長いと中間検査というものが入ります。中間で事業の進捗報告や支払いに対するエビデンスの確認、人件費に関する業務日報の確認などが入ってきます。随時補助金の担当者と連絡を取り、確認を取って進めていると非常に楽に検査を完了することが出来ます。
補助金や助成金には決まった処理の仕方が存在します。少しでもそこからズレた処理になると補助事業の対象外になり、その分の補助金が下りないことがあります。初めて補助金を採択された企業によく見られます。
最後に、完了検査があります。事業経緯を報告する成果報告書やこれまでの支払いに対するエビデンスなど、すべての資料に対してチェックが入ります。ここで資料をすべてそろえなければ、補助金が減らされる可能性があります。補助金や助成金は税金で運営されているものが多いので、少しのミスも許されません。特に支払いに対するエビデンスには、処理の仕方を手引き通りに行わなければなりません。もちろん数字が少しでも違うと差し戻しになります。
完了検査を無事通過し担当事務局内でのさらなる審査を通過すればようやく補助金が下りることになります。採択された後も数々の書類整備をしていくことで補助金をもらうことが出来るのです。