2026年6月 1日 10:00
最近、国産の人工知能(AI)開発を目指して設立された新会社に関する大きな動きが報道されました。 読売新聞の報道によると、この新会社はもともと中核となっていたソフトバンク、NEC、ソニーグループ、ホンダの4社がそれぞれ十数%ずつ出資していますが、新たに東芝、日立製作所、ファナック、JERAなど約15社が出資する意向を示したことが明らかになりました。 さらに富士通など10社以上の企業も出資を検討しているほか、国内有力AI企業のプリファードネットワークスやサカナAIも出資し、実際の開発を担う方向で調整が進んでいます。
この新会社が目指しているのは最終的にロボットに搭載できる「フィジカルAI」と呼ばれるモデルの開発とのこと。 国内の製造業をはじめとする幅広い企業が一体となり工場の生産自動化などに活用できる国産AIの構築を狙っています。 海外製のAIを日本の製造現場などで利用するとこれまでに蓄積された独自のノウハウや貴重なデータが海外に流出してしまうという懸念があるため、信頼できる国産AIの基盤を整えることが目的とされています。
こうした動きを後押ししているのが経済産業省が主導するGENIACという国内の生成AI開発力を強化するためのプロジェクトです。 経済産業省が所管する国立研究開発法人(NEDO)は3月下旬から国産AI開発企業の公募を行っており、この新会社もそれに応募しています。 政府はこうした国内のAI基盤モデル開発を支援する枠組みに対して、2030年度までの5年間で総額1兆円を投じる方針を掲げています。 今回新会社が応募した公募もその一環であり、海外の巨大IT企業に対抗し日本の産業を守りながら次世代の競争力を高めるための国家的な取り組みとして、公的支援を背景に国産AIの基盤モデル開発が進められています。
