2024年4月 8日 10:00
野菜に含まれる最も大きな成分は「食物繊維」で水溶性と非水溶性の2種があり、水溶性は血液をさらさらにしてコレステロールを調整し、非水溶性はいわゆるファイバーで整腸作用があります。
今回は世界中でいろいろな料理にアレンジされ、また果物代わりにも食されている「トマト」です、「トマト」は南米のペルーを中心とした地域が原産のナス科の一年生植物でナスから突然変異によって生まれた種です、当初は食用ではなく観賞用として主にヨーロッパに16世紀ごろ伝来しました。
遺伝子的にはナス科ですがこれほどまでに原種からかけ離れた野菜は見当たりません、それは外見上もそうですが注目したいのはその成分です。
スイカ、メロン、トウガン、キュウリなどは全てウリ科で外見も味も異なります、しかし成分的にはその代表であるカリウムとイソクエルシトリンは、共に共通しており同じ効果が期待できます。
ところが「トマト」は原種である他のナス科には見られない「リコピン」という一種のカロチノイドを獲得し、成分的には全く別の種として考えるほうがよいのではないかと言うほどに異なるのです。
この「リコピン」ですがガン予防に効くという実験結果が出てから特に注目されている薬効成分です、免疫力増強には欠かせない成分となりました。
他の成分も非常にバリエーションに富みまさに「食べる薬」と言っても過言ではありません、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸は消化促進と胃腸壁を丈夫にする作用、ナトリウム、マグネシウム、カリウムはミネラルの中でも特にアルカリ性が強く血液の浄化作用があります、またビタミンC、ビタミンPも豊富でほとんどの成人病予防や治療に生かされます。
総合的には脂肪分解消化作用、血液をサラサラにする効果なども期待でき、老化防止や成人病疾患には総合的な薬として考えても過言ではありません。
緑色野菜と一緒にジュースにして毎日飲めば夏バテ知らずで新陳代謝によって蓄積された酸を中和して元気に動くことができるでしょう、更に肉や魚と一緒に煮込むことで脂肪を分化して消化を助けるためにコレステロールの心配も軽減できます。
イタリア伝統料理のアマトリチャーナは豚の頬肉とトマトを煮込んだ料理で野菜やヤギのチーズも加わり消化分解を考えると極めて栄養バランスに優れています、パスタにすると全ての栄養素がこれだけでバランス良く摂取することができます。
カレーなどにも積極的に入れてほしい野菜の一つです、「トマト」を1日1個或いは「トマト」ジュース1杯で元気に過ごしましょう。