2024年1月19日 10:00
「健康と長寿」に関する一つのカテゴリとして「生活環境」や「地球環境」も大きな要素として捉えており、これを継続的に調査研究しています。
特に生活排水や工場排水の水道水への水循環や、石鹸などの水還元率などを調査研究しています。
合わせて、人工肥料や農薬がどのように水循環され、我々の飲料水として水道水に戻り影響してくるのかなど、今までにない視点で環境を捉えています。
石鹸の水還元率を調査研究していく過程で、世の中に存在する水還元率が高く環境に優しいと謳う石鹸や洗剤を研究していくうちに還元率100%に近い商品が作れる事が解りました。
現在、健康と生活環境の両面の研究が合致したシャンプーや保湿クリームなどを商品化しています。
ところで、生活環境の大きな要素はライフラインである水道水の水質と空気汚染が身近な事項としては重要です。
石鹸の水還元率と並行して、この2つの要素についても調査研究を重ねています。
まず水道水についてですが、健康を第一に考えた場合に重要なのが消毒を目的に添加されている残留塩素濃度があります。
水道水の消毒については水道法により遊離残留塩素を0.1mg/L以上とするよう規定しています。
また供給する水が病原生物に著しく汚染される恐れがある場合や、病原生物に汚染されたことを疑わせるような生物もしくは物質を含む恐れのある場合は、0.2mg/L以上とするように規定されています。
水質管理目標設定項目においては、塩素が身体に及ぼす影響を考慮して目標値として1mg/L以下とするよう決められています。
ちなみにWHOでは5ml/L以下というガイドラインが設定されていますが、この5ml/Lという数値には科学的根拠は何も無いと言われています。
これらをみても、現在の日本の水道水は、世界的にみて上質な水道水ということが解ります。
戦後間もなくのころは、それまで地下水や微生物による浄水など安全な水を供給していたにもかかわらず、アメリカ占領軍の指導方針に従い一時期は70ml/Lもの大量の塩素が水道水に含まれていたという事実もあります。
さて、そこで調査研究の一環として、現在では実際のところはどうなのかを調査しています。
多くの市町村では、サイトに各種の計測結果を公表していますので、主な都市についてあげておきます。
皆さんも自身が住む町の水道局のサイトをご覧になるとよいでしょう、そこには残留塩素濃度だけでなく重金属などの含有濃度データなども出ています。
【主な都市の水道水の残留塩素濃度(単位はml/L)】
・札幌市 0.43
・東京都 0.1~0.4以下
・横浜市 0.5
・千葉市 0.54
・さいたま市 公表なし
・大阪市 0.44
・名古屋市 0.4
・福岡市 0.2~0.5以下
先述のように、日本の残留塩素濃度は世界的にみてかなり低い事が解りました。
私の住む東京豊島区は実際に試験紙で測定したら、0.25前後でした、23区内はほぼこの数値だと思います。
東京都では、日本一安全でカルキ臭くない水道水をPRする目的で、数年前に東京駅などで、「東京の水道水」としてペットボトルに入れて売られていたことはご存じのとおりです。
次に空気汚染についてですが、常に以下のサイトを日々閲覧しデータを取っています。
このサイトは、特に健康維持に重要な空気汚染3項目を1時間毎にリアルタイムに観測して予測値を公表しています。
【環境展望台】
このページの最初に出てくる「大気汚染予測システム」をご覧ください。
右上に空気汚損3項目の切り替えボタンが有りますので、それぞれを選択して確認ください。
尚、空気汚損3項目の内容は以下の通りです。
・PM2.5
微小粉塵で肺まで届き肺炎などを引き起こす
・光化学オキシダント
自動車の排気ガスが、紫外線によって刺激物質に変わりアレルギーを引き起こす
・硫酸塩エアロゾル
工場などで発生する燃焼ガスの一種で、無色透明だが肺炎やアレルギーを引き起こす
これを朝・昼・夜と毎日見ていて思うのですが、年間を通して東京湾周辺地域を除くと、東京の空気は東北地方と変わらないほどクリーンであることが解ります。
皆さんも是非、自身の暮らしている地域の空気汚染を確認してみてください。
都心から離れているので空気が奇麗だと思っていたらそうではなかったなど、意外な事実に驚くと思います。
この研究、実は健康を第一に考慮し隠居後の住むところを探すのにも大変役立っているのです。