エントリークラスのCDプレーヤーの実力のほどは?-8~オンキョー C-773
2024年4月23日 08:00
オンキョーの誇るVLデジタルアンプのA-5VLやその後に発売されたA-7VLと合わせてしばらく寝室用のサブで使用していたのが、このオンキョーのC-773(2007年発売、定価3.8万円)です。
デザインはA-5VLの相棒であるC-S5VLと似ていますが若干異なります、高さなどは同じでA-5VLやA-7VLと合わせても違和感がまったくありません。
尚、C-S5VLはSDCA対応で6万円ですがC-773はCD専用で3.8万円です。
ジャズやロックジャンルではほとんどSDCAが存在していませんからCD専用の本機は上位の技術を引き継いでの価格ですのでコストパフォーマンスは極めて高いと言えます。
また、2005年発売のミニコンポサイズのCD-733がCD専用でありながら6万円です、その意味でもフルサイズでこの価格は実に魅力的であり、当時は買わない手は無いと即決で購入した記憶があります。
オンキョー C-773
DACはWolfson社製のWM8716EDSを搭載し、マイルド系の音色ですが素直な音色は長時間の試聴にはもってこいです。
またC-733の最大の特徴である高精度スーパープリシジョン・クロックを搭載しているところも魅力の一つで同社のそれまでの10倍以上のクロック精度を誇ります。
CDプレーヤーの命はサンプリング周波数の精度で、この周波数が正確でないと音質に歪が出てしまいます、そういった意味でも極めて魅力的なハイコストパフォーマンス機だと思います。
音色としては聴き比べの結果C-733と違いがまったく解りません、本当に中高音域が綺麗でA-5VLやA-7VLと合わせた時の響きや余韻は他の高価なCDプレーヤーでさえ安っぽい音に感じるほどです。
まさに鳥肌が立つように澄み渡った中にメリハリが在る中高音域で本当に素晴らしいです、そして低音域は硬く締まった音がドスンと腹に響き前に張り出してくるバスドラが心地よいです。
価格からはとても考えられないほど部品などで贅を尽くした、オンキョー渾身のエントリークラスのCDプレーヤーです。