2023年12月18日 07:00
金の話し-5
前回お話しした「合金」以外にも、この「金属」同士の結びつきということに関して言えば、「金属」表面への別の「金属」の結合塗布もその一つです。
これは「合金」と異なり、混ぜ合わせではなく一つの「金属」の表面に電気を利用して電荷による電子接合や、真空中で「金属」を気体化して塗布する方法が用いられます。
前者を「メッキ」、後者を「蒸着」と呼びます。
このメッキや蒸着も、「金属」の他の「金属」と簡単に結びつくという特徴を生かした活用法の一つです。
たとえば、錆びやすいが薄くても硬い鉄に亜鉛やスズをメッキすると、錆びにくく硬い金属板が素早く生成できます、しかも鉄の特徴である磁石にくっつくという特徴も失われません。
亜鉛をメッキした鉄板を「トタン」、スズをメッキした鉄板を「ブリキ」と呼んでおり、皆さんも聞いた事がある名前なのでどんなものかは知っているでしょう。
他には銀や銅に金をメッキして豪華に見せる方法は、昔から宝飾用として多用されています。
オリンピックの金メダルは、近年では銀に厚く金メッキを施したものが使われています。
更に蒸着を用いると、ガラスやプラスチックなどへも「金属」を原子接合で塗布することができます。
カメラのレンズやメガネのレンズには、紫外線防止や乱反射防止などの意味で、多くのイオン化された金属の被膜を蒸着によって塗布しています。
その意味では、メッキや蒸着は「合金」とは一線を引いた「金属」の特徴を生かした活用方法と言えます。
「金属」を意味する「金」、自己研磨ではなく他者によって磨かれることにより初めて光輝けるのです。
芸能界に多数存在する「金」の気質の人、それを観れば納得できるでしょう。
そして、他者に磨かれるためには、自身を謙虚にしている必要があります、そうでなければ「金」の気質の人には人が寄って来ません。
固体にあって唯一「自由電子」を獲得した事による柔軟性、ただしストレスの克服が課題となります。
こればかりは、自己努力でストレス解消法を獲得するしかありません。
また、異質なものを自身に取り込むことで能力や特性を引き継ぎ、自身を更に強化にすることができる相続性、一時的にも他の「金」を覆い自己表現を変化させることも自由自在にできます。
「金」の気質の人は、これらの特性を理解し全うすることで有効活用されて、結果的に成功者となれるのです。
最後に、一旦成功を収めた「金」は、その状態を自ら努力しなくても維持できるという、何とも羨ましい特徴も持ち合わせています。
逆に言うと、一度でも成功していない「金」の気質の人は、ずっと底辺でもがき続け、同じところをぐるぐる回ることになるのです。
だから、一時的に無理を通しても気力を振り絞って、自身の納得する成功を、ここぞと言う時に集中して一気に納めなくてはならないのです。
「金」の気質の人は、成功へのチャレンジを止めた瞬間に、そのときの状態が継続してしまう事を覚えておいてください。
つまり、「金」の気質の人がもっともやってはいけないことは、「中途半端に終わらせる」ということです。
一度でもやろうと思った事は結果を出すまでやること、やらないのであれば一切忘れて二度とやらないこと、このどちらかです。
これも、他の「陽」グループの気質と大きく異なるところです。
<完>