代表にお分けいただいた若木の生長記録です。2025/11/29時点

糸魚川真柏は、検索すると多様な樹形の画像が出てきます。
太い幹を強く曲げて迫力を出したものもあれば、白く削られた枯れ木部分が混ざり合うように見せた表現のものもあります。
けれどそれらがどれくらいの時間をかけどんな順番で手入れされて今の姿に至ったのかを、今の私が写真だけで読み取ることはできません。
代表からいただいた糸魚川真柏の鉢にも十年分の作業と判断が積み重なっていると伺いました。
この鉢の「見方」は教えていただいたものの、「なぜそうなっているのか」「なぜその作り方を選んだのか」まで理解するには、知識も経験もまだ足りません。
だからこそ初級者の私が軽々しく手を加えることはせず、当面は日々眺めて観察を重ねます。
目の前にある形を十年の痕跡として捉え、幹の流れや枝ぶりを見ながら、そこに至る過程を想像して少しずつ理解していきたい。
まずは、この樹形の価値を知るところから始めます。
くらしの園芸
代表にお分けいただいた若木の生長記録です。2025/11/29時点

代表からいただいた九十九ヒバの鉢を育てています。
最近、下の方の葉が枯れてきたため気になった部分だけ少し取り除きました。
様子を見ながら手を入れすぎないよう意識しています。

九十九ヒバは夏に一度、強い暑さで焼けて枯らしてしまいました。
そのため手元の株は改めていただいた二鉢目です。
育ててみて感じたのは、見た目が保たれていても内部では弱りが進み葉色が変わり始めた段階では立て直しが難しいということでした。
夏は特に色が変わり始めてからは良い方向へ戻す手応えがなくそのまま枯れてしまいました。
だからこそ冬は症状が出てから対応するのではなく、崩れない状態を保つことを意識して世話をしています。
九十九ヒバは夏より冬のほうが管理しやすいと言われますが、冬に注意すべきは寒さそのものより乾燥のようです。
東京では極端な冷え込みは多くありませんが、乾いた状態で冷え込みが続き土が凍るような状況になると、根に負担がかかりやすくなります。
一方で、室内に入れると乾燥や日照不足で季節のリズムが崩れやすいため基本は屋外で管理します。
そのうえで強い風と霜を避けられる場所に置き、条件の厳しさだけを和らげます。
水やりは乾かしすぎないことを最優先にし表面が乾いたら午前中にしっかり与えます。
環境を大きく変えず淡々と続けて、この冬を無事に越えてほしいと思います。
くらしの園芸
スコッチにはバーボンカスク表記が多いですが、もともとはシェリーカスクがベースだと代表から教えていただきました。 そこでバーボンカスクの歴史を少し調べてみました。
昔はスペインから英国へシェリーを樽で輸出し、英国側で瓶詰めする流れが一般的だった時期があったそうです。 そうすると空になった樽が英国に残るためスコッチの熟成樽として使われてきたという背景があるようです。 ところが1970年代末から1980年代初頭にかけてシェリーを「樽で輸送して英国で瓶詰めする」時代が終わり、伝統的な輸送樽が蒸留所へ回りにくくなったとされています。 そこで存在感が増したのが使用済みのバーボン樽、いわゆるバーボンカスクです。 背景にあるのは供給の太さでした。 少なくともストレート・バーボンでは熟成に「内側を焦がした新しいオーク樽(charred new oak barrels)」を使用することが規定されており、これが使用済み樽を継続的に生み出す構造になっています。 スコッチ側から見ると一定の品質の樽を継続的に確保しやすく、結果としてバーボンカスクが広く使われるようになったようです。
さてそのバーボン樽についてですが、材料はアメリカンホワイトオークを使用します。 樽の内側は、樽を組み上げたあと中身を入れる前に直火で短時間焦がします。 これをチャーと言います。 チャーは「#1〜#4」のように強さで語られることが多いようで、Wild Turkey のサイトには以下のように記載されています。
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#1: 15秒の焦げ目。甘みとオークの風味を持つ軽めのトースト。
#2: 30秒の焦げ目。コーヒーとバニラの香りがほのかに漂う、中程度の焦げ目。
#3: 35秒の焦げ目。スパイス、バニラ、ココナッツ、キャラメルの香りが漂う、中程度の焦げ目。
#4: 55秒の焦げ目。バニラ、スパイス、スモーク、タバコの香りが強く漂う、濃厚な焦げ目。
新たに焦がされた樽は風味を増すだけでなくフィルターとしての役割も果たします。
バーボンが熟成するにつれて焦げた部分の炭素が液体から不純物を取り除きます。
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Wild Turkey は#4(いわゆる"alligator char")を好むと明記されています。
なお、チャーリング(焦がし)によってオーク材の成分が熱分解し、甘い風味のもとが生まれるとも言われます。特にヘミセルロースが分解して木の糖が生じ、それがカラメル化することでキャラメルのような甘い風味につながるそうです。
同じ「バーボンカスク」でもチャーの強さによって樽内面の状態が変わり、付与される風味の方向性が変わり得るということが分かりました。 味が変わる要因の一つとして樽側の条件(チャーの違い)が効いてくるのだなと勉強になりました。 また同じバーボンカスクでもファーストフィルやリフィルといった違いもあるそうなので、それについては次回調べてまとめたいと思います。
代表にお分けいただいた若木の生長記録です。2025/11/29時点

八房ソナレの「ソナレ=磯馴(そなれ)」は潮風のために木が地面に低くなびいて傾いて生える状態、またはそのように育った木を指す言葉です。
さらに「磯馴松(そなれまつ)」は、海の強い潮風で枝や幹が低くなびき、傾いて生えている松を指します。
辞書では、磯馴が磯馴松の略として使われるほか、ハイビャクシン(這柏槇)の別名・異名としても扱われています。
「八房」は盆栽の用語としては、同じ樹種の普通種に比べて枝葉が小さく、密に詰まる性質(八房性)を指します。
その性質をもつ系統や品種を指して用いられます。
葉が短く節間が詰まり、結果として全体が締まって見えるのが特徴です。
代表からいただいた株は枝先のまとまりと密度が際立ちっており、樹形が呼び名をそのまま形にしているように見えます。
冬は大きな変化が出にくい分、この締まった姿をそのまま味わっていきます。
くらしの園芸