2024年12月 2日 09:00
結核という病気の事は皆さんご存じだと思いますが普段気にかけることがありません、私の子供の頃は学校や家でちょくちょく話題になったものですが最近では言葉さえ聞くこともなくなり人々から忘れ去られた病気になったのだと思います。
日本における結核は戦前から患者数が徐々に増え1947年のピーク時には年間15万人の死者を出し新型コロナウイルスの15倍の死亡率という極めて恐ろしい病気でした、症状の多くは空気感染することからまず肺がやられて強い咳が2週間以上継続します、放置しておけば全身にウイルスが回り感染した臓器に応じた各種の症状が出ます。
全身倦怠感・頭痛・吐き気・視力障害・けいれんなどを引き起こし放っておけば死に至ります、また正確に知っておいてほしい事実として結核はけっして過去の病気ではなく今も尚現存しており昨年は1万5000人が発病し2000人が亡くなっています。
1950年頃から予防接種が進み更に早期発見のレントゲン技術や治療薬の誕生によりかなり抑えられているだけなのです、結核だけではなくインフルエンザも長いウイルスとの戦いで人間は撲滅できなくても向き合って生きていく方法を学んできています、現在インフルエンザは年平均で約1000万人が感染し1万人が死亡しています、この数字は驚くべき数字だと思うのですがそれほど話題にもなりません。
新型コロナウイルスは昨年1月から本日までの1年8カ月合計で約160万人が感染し1万6000人が亡くなっています、感染率や死亡率だけを見るとインフルエンザの方が脅威だと思いますが誰も気にしないのは何故でしょうか?
今現在では重症化率や死亡率がインフルエンザに比べて新型コロナウイルスの方が高いのですが、結核やインフルエンザのように予防接種と治療薬によって撲滅こそできなくても近い将来において恐怖感を克服するところまでは早期に落ち着くものと思っています。
これがウィズコロナ意識というものです、感染すれば死に至ることもある怖い病気だと理解したうえで感染死を避ける方法を粛々と実行して向き合っていく以外に克服する方法はないのです。
人類はスペイン風邪以後の100年間にあらゆるウイルスと闘って身を守る術を学んで克服してきました、新型コロナウイルスもきっと過去の猛威を奮った結核やインフルエンザのように期間をかけてそれほど日々気にならないウイルスになっていくことだと思います。