2024年6月10日 10:00
イモ類に含まれる最も大きな成分は「でんぷん」で身体の中で糖に分解され身体を動かすエネルギーとして使われます、また同時に「食物繊維」も豊富で血液をさらさらにしてコレステロールを調整し整腸作用があります。
今回は蒸かしイモや焼きイモそして日持ちのする干しモなどにされ昔からおやつ代わりにも食される「サツマイモ」です。
「サツマイモ」は中央アメリカ原産のヒルガオ科の1年生植物で日本へは約400年前に当時の琉球王国(現沖縄県)より伝わったとされ荒れ地にも栽培できることから当時の飢餓問題を一掃した食品です、この功績はご存じ「青木昆陽(こんよう)」によるものです。
当時の琉球王国へどのように伝わったかは詳しい資料が有りませんが、漢方書に記載があることからおそらく中国から伝わったのではないかと思われます、漢方では整腸作用があり気力体力を付ける薬とされています。
「サツマイモ」の主な成分は「でんぷん」、「ショ糖」、「ブドウ糖、「果糖」など直接的にも間接的にも糖分を多量に含み高カロリーな当に生物にとってのエネルギー源です、昨今では高カロリーな食品は避けられる傾向がありますが飢餓に苦しんだ時節にはこれほどの完成された栄養素が詰まった食品は類を見なかったことでしょう。
他には意外にもビタミンCが豊富で100g中30mgと夏ミカン並みの含有量を誇ります、しかも他の食品と違って「サツマイモ」に含まれるビタミンCは加熱しても失われにくいという性質がありますので、エネルギー補給と身体調節が行えるという当に冬の食品としては理にかなったものです。
更に「サツマイモ」には抗ガン成分が含まれており毎日少しでも食べるとガンになりずらいというアメリカ国立ガン研究所の報告もあります、この要因となる成分は「ベータ・カロチン」と「ガングリオシド」によるものです。
また生の「サツマイモ」の表面などを傷つけると少しネバネバした白い液体が出てきます、これは「ヤラビン」という成分で便秘予防の効能があります。
他にも「アマイド」は腸内のビフィズス菌や乳酸菌などの良性菌類の繁殖を助けます、加えてミネラルではカリウムが多く含まれ塩化ナトリウム(塩)との相性は抜群です。
成分的には特に女性にとってはこの上ない食品であると言えます、ただし高カロリーですので食べすぎにはくれぐれも注意してください。