2024年5月10日 10:00
生活環境そのものの各種研究調査を継続的に行っています。
生活環境といえば、思い込みとは怖いものだと感じることがあります。
多くの人が汚れていると思っている東京の水と空気は、近隣都市だけでなく日本全域に比べても信じられないほどクリーンであることが調査結果で解りました。
思い込みでの情報発信は例えプライベートな内容であろうが大変危険です、どんな人がどのようにその情報を捉え行動するかは解りません。
その結果においての責任の全ては、情報発信者とそれを掲載するサイトの運営者にあります。
数年前、大手上場企業の医療情報サイトが不確かな情報発信を放置していたと摘発され業務停止のうえ閉鎖に追い込まれました。
衣食住、特に食や環境に関しての情報発信は身体に影響を及ぼす可能性が高く、自身の思い込みは排除して確実な根拠をもって発信していただきたいと切に願うばかりです。
ちなみに、東京の水道水は30年以上も前から高度浄水装置の導入により、日本でもっとも塩素濃度が少ない水道水として健康を意識している人であればご存じのとおりです。
数年前からこれをPRする目的で、東京駅などでは「東京の水道水」がペットボトルに詰められて売り出されたのは記憶に新しいところです。
更には空気汚染ですが、特に山手エリアである上野~新宿にかけては地形的な影響もあり空気汚染3項目全てにおいて年間を通して埼玉北部から栃木の自然が広がる地域と同程度のクリーンさなのです。
また、23区内全てが近隣の川崎や千葉などの工業都市に比べて偏西風などの影響もあり、空気汚染3項目すべての数字が年間を通して近隣都市の20%~50%というクリーンさなのです。
さて話しを本題に戻しますが、そんな生活環境の研究調査の一つのテーマとして水や空気に関連しての「アレルギー」があります。
アレルギーというと春先の花粉症を思い出すのか、みなさん春先から夏がアレルギーの季節だと思っているようです、これも一つの大きな思いこみです。
実際は年間を通して最もアレルギーで通院する人が多くなるのが、実は10月下旬から2月初旬なのです。
この季節は空気が乾燥して寒くなります、口腔・気管支・鼻や目などの粘膜がまず乾燥でやられてしまい免疫力が著しく低下します。
そこへ秋や冬の花粉、特にイネ科やキク科植物の花粉に加えてハンノキ類(シラカバ)の花粉も加わり花粉の種類は春の倍以上となります。
また、寒くなると家ダニのほとんどが死滅し、糞と共に乾燥しハウスダストとなり家中を浮遊します。
フローリングだから大丈夫と考えてはいけません、家ダニはカーテン・窓ガラスのレールや桟・クローゼットの中・布団・ベッド・クッション・書棚・書籍雑誌・テレビやパソコンの中・照明器具など埃が溜まりやすいところや衣類などの繊維の中など多くの場所に大量に潜んでいます。
この家ダニの死骸や糞が乾燥によって浮遊しやすくなり、エアコンやドアの開け閉め程度の微風でも家中に飛び散りハウスダストとなるのです。
この季節に1週間以上目のかゆみや喉の痛みを伴い、微熱や頭痛が続いたら風邪ではなくアレルギー性疾患を疑った方がよいでしょう。
また皮膚疾患に関しても乾燥は天敵でアトピーや乾癬などの症状が悪化します、加えて花粉やハウスダストで更に刺激を受けて追い打ちをくらってしまいます。
私は20年前から花粉症に悩まされ、スギよりもブタクサとハンノキのアレルギーが強く出ます、これがハンノキ花粉が始まる1月中旬からスギ花粉が静まる5月GWくらいまで続くのです。
この20年間というもの民間治療も含めてありとあらゆる方法を試してみましたが、もっとも効果があったのがヒスタミンのブロック注射です、ただ頭がぼーっとして仕事になりません。
そこで数年前から漢方薬に切り替えています、微熱、関節の痛みや頭痛には葛根湯がよく効いてくれます、特に温めて飲むドリンクタイプは数時間で効いてくるほどすぐれものですが味は最悪です。
ミントやシナモンティーも鼻の通りがよくなり頭痛緩和には効果的です。
アレルギー疾患は、そもそもが人間の持っている防御システムによるもので根本的な治療法はありません。
対処療法で緩和しつつ、自然の力で徐々に治癒していくような効果的な方法が確立されれば多くの人が救われると考えています。