2025年3月 1日 07:00
オーディオ道楽復活後、オーディオルームの片隅に小さな書斎を作りました。
そのデスクに置くデスクトップオーディオ(PCオーディオ)をどうしようかと考えていて、最終的に妥協せずに小型ながらもハイファイオーディオアンプとそれなりのスピーカーを組み合わせることにしました。
PC内部にある粗悪なDAC経由のアナログ出力なので、ソースとしての音質はイマイチなわけです。
そこで、カーオーディオ用のデジタルICを使った安価なD級アンプでも良いかなと思ったのですが、やはりその領域に下野することを躊躇いました。
PC内部のDACで聴くアナログソースの多くは高音がカットされたようなナローバンドです(周波数的に20Hz~17kHz程度)、それだけに中音域を豊かに再生させるアンプとスピーカーでないと駄目なんだと結論付けました。
そう考えたら新しく買わなくても、一時期テレビの音質改善で使っていたオンキョーのハーフサイズながら音質に拘ったインテックシリーズのA-905X(1997年発売、3万円)というミニコンポアンプのことを思い出したのです。
A-905Xは大ヒット&ロングセラーを続けたハイコストパフォーマンスなミニコンポのアンプです、このサイズだとデスクトップでも邪魔になりません。
オンキョー A-905X
片手で持てるサイズでも高音質アンプです
オンキョーA-905Xは定格出力こそ15Wと低いのですが、消費電力が45Wと同類アンプの半分程度なのがこの時代には大変嬉しいのです。
消費電力が低いので、上部が熱くなる事もないし電気代を気にせず使えます。
ちなみにPCオーディオでデスクトップで使う場合、スピーカーの音圧にもよりますが余裕をみても定格出力で3Wもあれば充分です、デスクトップなら普段聴く音量はおそらく0.5W以下かと思います。
ちなみに、A-905Xの音質はハーフサイズの小型アンプとはとても思えない程の高音質です。
過去何度もスピーカーを変えて試聴しましたが、低域から高域まで伸びた少しマイルドな音質ですが、総合的には価格からは想像もつかない愉音を発します。
このA-905Xに、中音域が冴えわたるダイヤトーンのカラオケや店舗向けの業務用スピーカーであるDS-109(1987年発売、ペアで3.4万円)という10Cm口径のフルレンジスピーカーを合わせたところ、アコースティック系やボイス系がめちゃくちゃ良い音で鳴ってくれたのです。
低音域もしっかり出たので、これは本当に想像以上でビックリしました。
ダイヤトーン DS-109
中音域を綺麗に響かせるには業務用が一番
このダイヤトーンDS-109は、DS-103V(1989年発売、セットで5万円)と共に過去サラウンド用に壁にかけて使っていたスピーカーであり、音圧も高く小型ながらパワーを入れるとド迫力の音で鳴り響き、ベースやバスドラもストレスフリーな聞きやすい音でしっかりと鳴ってくれます。
また、DS-109は発売後にマランツ・クラリオン・アルパイン・東芝などへOEM供給しており型式だけでも10種以上存在します。
一時期は、ロゴだけ違う同じ仕様のDS-109がパチンコ店や居酒屋など世に溢れていました、いまだにちょいちょい見かけるので流石に業務用だけあって耐久力はケタ違いです。
DS-109は国産小型業務スピーカーのなかでは一番売れたのではないかと思います、その意味では隠れた名機なのです。
この陰で同年代に出ながらさっぱり売れなかったのがDS-103Vです、このDS-103Vもパッシブラジエーターを用いた珍品で一応買ってみたものの音質はイマイチ、ただ頑丈さと耐久性はピカイチです。
書斎のデスクトップオーディオ景観
左側にスピーカーを2つ並べても、右Chが前壁反射でちゃんと左右の音が個別に聞こえてステレオ音声になります。
この場合、バランス調整で左右の音量調整をするのが重要。
これも狭い空間での設置ノウハウの一つです。
結果的に、手持ちのアンプとスピーカーが有効活用できました。
後日、サブウーハーのヤマハYST-FSW050(2018年発売、2.3万円)を机奥の隙間に設置、何とオンキョーA-905Xはハーフサイズの小型アンプでありながらサブウーハー用の専用出力も付いた本格アンプなのです。
また、ラウドネスの変形版のスピーカープレゼンスが付いており、合わせるスピーカーサイズに対応して2段階で低域を補正できます。
この効きが凄いです、低音域が弱い小型スピーカーが中型スピーカーの音質になります。
音質も聴きやすい音で長時間聴いていても疲れがきません。
最終的には合計で8万円ちょっとのデスクトップオーディオができ上がりました、安価でも音質は一応納得です。
ヤマハ YST-FSW050
ロン・カーターのダブルベースが轟音立てて響きます!
アンプ:オンキョー A-905X(1997年発売、3万円)
スピーカー:ダイヤトーン DS-109(1987年発売、ペアで3.4万円)
サブウーハー:ヤマハ YST-FSW050(2018年発売、2.3万円)