2024年12月20日 07:00
ずばりクラシック音楽の忠実な再生がオーディオ技術を磨いてきたと言っても過言ではありません、それほどクラシック音楽は繊細さを求められます。
クラシックのコンサートに行ってみてください、ピアノやバイオリンのソロにボーカルやオーケストラと全てが広い会場のステージでPA装置なしの生演奏です。
その繊細且つ小さな音から大きな音の変化、ホール内に響き渡る音の反射による複雑な余韻をそのままに再現させようとするとノイズが少なく周波数レンジが極めて広いアンプやスピーカーが求められます。
それがロックやポップスではほぼ音量も周波数の幅も一定です、そこに求められるのはPA装置が繰り出すブーミーな低音やエネルギッシュな中高音域です、繊細さよりも解り易い音のパワーです。
ジャズはアコースティックなピアノトリオやホーン楽器を加えたカルテットやクインテット等でもコンサートではPA装置を入れますからロックにかなり近いといえます、更にはモダンジャズ以降のフュージョンではロックファンも多く音質も完全にロックと同様です。
つまり、クラシックを静かで広い部屋で楽しみたい場合を除きA級の高級ハイエンドアンプや広いレンジの高級スピーカーは意味をなさないのです、そもそもジャスやロックのソースにそういった音が入っていないのですから。
ジャズやロックを軽快に聴きたいのであればインテリア的なことを除外すれば手っ取り早くPA用の製品を使うのが良いかもしれません、価格も半額以下でライブ会場のようなダイナミックな音楽が楽しめます。
私はジャズライブによく行っていたので正直言えばPAオーディオの音質が肌に合っています、とは言えA級アンプとクラシック向きと言われるスピーカーで聴くジャズボーカルやピアノの余韻が残る音質も気持ちが良くなるのでときどきストック棚から引っ張り出しては聴いています。
近い将来には楽器演奏やホームカラオケと併用したライブハウスのように、PAオーディオ製品で埋め尽くした音楽を聴くのではなく楽しむためのミニシアター的な専用部屋を作りたいと考えています。
JBL・アルテック・エレクトロボイス・BOSE、日本ではヤマハなどのオーディオメーカーは実は元々はジャズライブやロックカフェ向けのPAオーディオのメーカーです、スピーカーでは超有名ですがPA用のアンプも当然のこと作っているのです。
現在、ヤマハはPA用のブランドとして「ヤマハプロフェッショナル」でPA製品を出しています。