2024年3月11日 07:00
かなり昔から音と精神安定の相関関係が研究されており、聴く音の成分で出る脳内ホルモンが変わってくるという実験結果が報告されています。
面白いですね、聴く音でノルアドレナリンが出たりセロトニンが出たりするのですから。
現在では、サウンドセラピーやリスニングセラピーと呼ばれるセロトニンが出やすい音を聴かせる治療法が確立しています。
驚くのは猫用のサウンドセラピーCDまで売られており、試してみたら本当にスピーカーの近くでゴロゴロ喉を鳴らしてリラックスしちゃうのです。
多くのサウンドセラピー用のCDは私が確認した範囲ではジャンル的にはスローテンポのイージーリスニングで、リズム楽器は使わずにハープやパイプオルガンなどですが最近の多くはエレクトーンのソロで演奏されています。
これらのテンポや音程は母親のお腹の中にいた時に聴いていた羊水を通して聞こえる母親の心音に近いのだそうです、猫用は猫の母親の音を分析してテンポや音の成分を分析して猫のお腹の中で聞こえる音に近づけています。
プログレッシブロックの代表格であるピンクフロイドの名作「原始心母」はお腹の中にいた時に聞こえる音のテンポと成分を意識していると言われています、どうりでロックなのにかなりのスローテンポで嫌いな人がいないという程の異色の名作です。
ロングタイムの組曲で静かになるパートでは確かにリラックスして眠くなり、そして終盤は目が覚めたように元気になります。
ちなみに、プログレッシブロックはクラシックやジャズなどの要素を取り入れたニューウェーブロックでジャズファンも聴く人が多いジャンルです。
これらのサウンドセラピーは病院の受付などでも多用されており、不安感を消しリラックスする効果があると実証確認されています。
マッサージと組み合わせると更に効果的で、更に香りによるアロマセラピーとのトリプル効果は絶大だという実証結果も出ています。
人間にとって太古の時代から音楽は身近なものだったのです、興奮を呼び起こしたりリラックスさせたりと音による精神的な作用は疑いの余地もありません。
私が常に聴くジャズにも長年の統計で傾向が有ることに気が付きました、普段聴くのは4ビートのスローテンポなモダンジャズなのですが休日の昼間は8ビートのフュージョンやクロスオーバーが聴きたくなります。
ストレスを緩和させるのはスローテンポのメロディアスな音楽が効果的に感じます、また気分転換や元気が欲しい時はハイテンポのメリハリが有る音楽が最適なのでしょう。
どちらにしても音質が重要で、病院では昔はダイヤトーン、今ではBOSEの業務用小型スピーカーが多用されています、これらは刺激が少なく低音域から高音域までバランス良く鳴るスピーカーです。
70年代から90年代の喫茶店も静かなクラシックやジャズが主流でした、大きな声で話す人もいなくて本当にリラックスできたものです。
ところで騒がしくリラックスできない場所で流れている音楽を意識して聴いてみてください、イラッとするようなハイテンポの曲で電子楽器を多用したものです、こういう音楽を長く聴いていると店員も含めてみんなイライラして喧嘩腰の対応になるのです。
居酒屋・書店・コンビニ、もう少し流す音楽を考えた方が良いと思う店が実に多いのには驚きます、そういった店ではみんな大きな声で話をして騒がしく店員への文句や仲間内で喧嘩が始まったりしています。
家に帰ったらテレビをすぐ観るのではなく高音質でサウンドセラピーするのをお薦めします、みんなテレビの観過ぎです、だから肝心なときに疲れてパワーが出ないんです、それでいて常にイライラしているのです。