2024年3月18日 07:00
音という価値を考えたとき、その製品の持つ絶対的な音質は確かに一つの価値だと思います。
でも私が音に対する価値はもう一つ在るのです、それは貴重な思い出という価値です。
特にオーディオに目覚めた大学時代から、私の多くの善し悪しの思い出が音というメディアに閉じ込められているように感じます。
当時の音を聴くとその当時の出来事が鮮明に思い出すのです、これが私の音に対する一つの価値だと思います。
これと似たことが研究によって確認されています、それは香りや匂いです。
過去の記憶が突然蘇るきっけかの多くに、香りや匂いが関連している場合が多いのだそうです。
夏草が枯れた後の蒸しかえるような匂い(フィトンチッドという化学成分)で少年時代に野原で遊んだ思い出や田舎の風景を思い起こす人も多いと思います、これは無意識の記憶を司る領域に匂いと共に思い出が記憶されているからだとする研究結果があります。
私はこの香りや匂いと同じように音や音楽も無意識の記憶として、当時の思い出と共に記憶されているのだと思うのです。
そういう意味では私のオーディオアンプのコレクションは製品そのものをコレクションしていると同時に、その製品が奏でる音とその音に記憶された思い出のフォトアルバムだと考えているのです。
だから何時でも聴けるように定期的なメンテナンスも苦にならないのです、思い出メディアのコレクションだと考えると更にオーディオ製品に愛着を感じてやみません。