2022年4月29日 07:00
2018年秋、約10年間封印していたオーディオとホームシアター道楽を事業家の復活に合わせて突然のように復活させました。
オーディオ道楽の封印解除を機に、オーディオ業界の歴史そのものと見事にシンクロしてきた私のオーディオ人生で多くの経験から学んだことを記事にして残していきたい思います。
思い起こしてみれば私の人生の多くに常にオーディオという存在が在りました、そしてときどきに「オーディオの虫が騒ぐ」、こんな言葉が脳裏に浮かぶことがあります。
このオーディオの虫が騒ぎだすと、居ても立ってもいられなくなり頭の中はオーディオで埋め尽くされます。
オーディオ雑誌を買いまくって読み込むのは当たり前、気になる機種を後先考えずに購入してしまうのも当たり前、連日のように日夜機種を入れ替えては何度も調整し直すのも当たり前の生活スタイルになります。
これが納得する音を得られるか、もしくは経済的にギブアップするまで続くのです。
経済的に窮地になって我に返る私などはまだ救われます、ローン地獄に陥っても続けて経済破綻を起こしてしまう人もいます。
私は、こういった現実を目の当たりにしてきた一人としてオーディオの虫対策を提案します。
一つは自分の経済力と真摯に向き合い、月に幾らまでなら使えるという限度額を設けることです。
例えば月に10万円までとしましょう、その場合30万円のアンプを買ったら残りの2ヶ月間は1円も使わないという強固な抑止を自身に課すことが重要です、これがかなりきついのですがぐっと我慢しましょう。
ここで、機器だけではなくCDやブルーレイなどのソースの購入やケーブル等のアクセサリー類の購入も合わせての額を定める事が肝要です。
そして、もう一つは「ここまで」という目標を予め定めることです。
相性の確認や納得する音の獲得を口実にし、アンプやスピーカーを複数台買っては入れ替えを繰り返すことがあります。
このようなときも、手持ちの機種を合わせてテスト対象は5機種までというように機種数を予め定めておくことです。
手持ち数が不足しているときだけ新規購入して補充する、この方法はかなりの抑止力があります。
冷蔵庫内のビールではないのですが、「音確認の為の予備機器が無いと不安で仕方ない」というオーディオマニアは多いものです。
もっとも、ビンテージオーディオコレクターはオーディオを愉しむ以外にコレクションも道楽の一つとしているので予備の台数には含められません。
実は私もビンテージアンプのコレクションも並行して道楽としているところがあります、たくさんアンプやスピーカーが有るから予備品は不要だと考えられればいいのですが、コレクション品と予備品は別思考のカテゴリなので困ったものです。
そしてビンテージ品のコレクションは、私の場合はその製品自体のコレクションなのではありません。
その製品が醸し出す独特の音のコレクションなのです、どんなにお金を積んでもその製品でなければ得られない音が在るのです。
その独特な音そのものが聴けるならどんなにお金を積んでもいいのです、お金を払って聴けるなら安い買い物だというのがオーディオを道楽にしている人だけが理解できる「生きていくためには不要な屁理屈」というものです。
話しを戻して「オーディオの虫」、落ち着けば何事も無かったかのように数年間は大人しくなるものです、慌てず騒がす対処するしかありません。
ところで封印していたはずの私のオーディオ道楽の復活の瞬間、私の中に眠っていたオーディオの虫が猛烈な勢いで複数匹同時に騒ぎ出しました。
オーディオ道楽を封印させたのは初めてのこと、封印前のプレーヤー類の多くが劣化して使い物になりません。
このストレスはもの凄かったです、しかしこれを先述の方法を実践しながらオーディオ道楽の復活を大いに愉しんだのです。