2021年11月19日 07:00
大学時代を幸いにもジャズとオーディオ三味で過ごせた私ですが、今度は就職という大きな壁が立ちはだかります。
当時はオイルショックのまっただ中で大就職氷河期です、特に4年生の時期には第二次オイルショックの影響で就職するにも採用する会社が在りません。
仕方なく実家のある信州に帰り地元で働くことにしたのですが、運よく高校の先輩の紹介もあり後にパソコン大手企業となる総合エレクトロニクスメーカーに就職できました。
通勤は車です、3ヶ月のインターンで得たお金で親父のお下がりのスカイラインGTをシャコタン(車高短)+幅広タイヤに改造して、今度は2輪から4輪に変えてかっ飛ばすようになりました。
この後に念願のサンスイのセパレートアンプに加えて、フルJBLで固めたセットで45万円のスピーカーシステム、憧れのラックスマンの真空管アンプSQ-38FDⅡ、ラックスマンの真空管パワーアンプキットA-3500などを一度に買うチャンスに恵まれたのです。
購入予定していたサンスイのセパレートアンプはCA-2000+BA-2000(セットで21万円)からパワーアンプを上位機種のBA-3000(セットで28万円)にしました、変更した理由は定かではないのですが予算的に余裕ができて太っ腹思考になっていたのかもしれません。
この高額な購入原資ですが、就職した会社の研修がきっかけでコンピューターのハードウェアではなくソフトウェアの世界に進みたくなり、こっそり受けたソフトウェア会社に運よく受かって半年後に再び東京に戻ることになったのです。
東京に出てきてすぐ徹夜の連続となり車に乗る時間が無くなりました、バッテリーはすぐ上がってしまうし駐車場代がもったいないという理由でスカGを処分、その際の下取りで思いもよらない大金が転がり込んできたのです。
当時は幅広のアルミダイキャストのホイールやマホガニーウッドのステアリングなどが人気があり、改造していたとはいえ相応な価格で査定してもらえたのです、流石腐ってもスカGです。
そのお金で先述のオーディオ製品が一気に手に入ったのです。
ここで痛恨のミスが発生します、なんとAU-7500を置く場所が無いので下取りに出してしまったのです。
これは数年後に大後悔を生むことになり、ずっと気にかけるようになってしまったのです。
ただ思いは何時かは実現するものです、つい先日のことAU-7500の弟分であるAU-6500のフルオーバホールされた傷や錆の一つも無い超優良美品を見つけたのです。
AU-6500はAU-7500に比べ、出力が10%程度低くてトーンコントロールが低域と高域のみなど幾つかの機能がスペックダウンしているものの、増幅回路は同じ内容でAU-7500と同等の音質です。
価格こそ7万円と当時の定価よりも高かったのですが、75年物という時代的相対価格と20点以上ものトランジスタを交換されて新品同様に生まれ変わっていることを勘案するとかなり安い買い物だと判断したのです。
こうして、マイコンポ第二世代の購入によってオーディオマニアの道が確定してしまったのです、今思えば確信的な出来事だったと思うのです。