2021年11月18日 07:00
サンスイのアンプとフォステクスのスピーカーキットをメインにした人生初のマイコンポ、これがきっかけでオーディオの世界にどっぷりハマり込んでいくことになります。
この頃から聴くジャンルも徐々に変化してきて、大学に入りしばらくはロックを楽しんでいたのですが音の響きが気持よいと感じたジャズにハマり込みます。
毎月のように新宿に足を伸ばしてジャズのレコードを買い込み、帰りはジャズのライブハウスで生演奏を楽しみました。
当時は、ソフトドリンク付きで2000円以内でプロの生演奏を楽しめたと記憶しています。
当時のジャズのライブハウスは完全入れ替え制で1時間ほどで1000円~2000円です、学生には大きな出費でしたが生演奏の音を聴いては日々自分のオーディオを改造していくようになっていったのです。
オーディオを道楽にする人は確実に生音をたくさん聴き込んでおいた方がよいです、本物の音の記憶は正確なオーディオ製品の評価に繋がりますから。
こうして本物の生音に触れた耳はどんどん肥えていきました、家に帰り買ってきたレコードをかけるのですが生演奏の音に慣れてしまったのかまったく感動がありません。
そこで、サンスイのレコードプレーヤーのカートリッジをジャズに向くというオーディオ誌の記事を読んでオーディオテクニカに交換しました。
この効果はもの凄かったです、ピックアップカートリッジ一つで本当に嘘のように音が締りドラムの迫力が増すのです、こういった生きた経験を通してオーディオの深さを思い知っていくのです。
更に、フォステクスのフルレンジユニットFE203の高域が弱いので、コーラルのホーン型ツイーターを買い仕様通りのコンデンサー1本でのハイパスフィルターを介してFE203に繋ぎ高域の改善を行います。
その後、ローンが終わった直後にはダイヤトーンのDS-35Bをやはり月1万円弱のローンで購入して本格的な3ウェイ大型スピーカーを手に入れます。
こうなってくると今度は新しいアンプが欲しくなってきます、大学3年生の冬頃だったかサンスイから待望のアンプの金字塔を立てるAU-607、707がシリーズで発売されます。
それまでのAU-7500も気に入っていたのですが、サンスイ7シリーズのスタイルがあまりにも斬新でどうしても手に入れたくなります。
ところが、同じ時期に発売されたサンスイのプリアンプとパワーアンプのセパレートアンプがありました、プリアンプCA-2000が何とも言えないスタイルなのです、価格はBA-2000とのセットで21万円です。
対してAU-607が7万円、なんと気持ちを抑えに抑えてCA-2000+BAー2000を買うことにしたのです。
ただし、そのセットを買うことができたのは2年後の大学卒業後になりました、2年間も逸る気持ちを抑えに抑えて中途半端にプリメインアンプで妥協することに抗い大学時代を過ごしたのです。
そして、この我慢が功を表したのかまたもや大きな運に恵まれることになるのです。