2024年7月 3日 09:00
私は将来AIをブロックチェーンやデジタルマーケティングと融合させていこうと考えています、そのAIの応用とは「連続する数字のトレンドをアルゴリズム化して行う未来予測」という、あくまでも技術系企業に相応しい数値予測に絞ったAIです。
このように現在のAIは一つのカテゴリに絞ったアプリケーションAIと人間の脳に完全に近づけようとするヒューマノイドAIがあります、この2つの分野は目指すものがまったく異なり研究テーマも必要とする人材もまるで異なります。
アプリケーションAIはアルゴリズムとIT技術によって完全に解決できますが、ヒューマノイドAIはアルゴリズムとIT技術だけでは解決できない領域であるからです。
人間の脳を再現させるというヒューマノイドAIの研究は現状どこまで進んでいるのでしょうか、その前に世界中のAI研究所が行っている研究分野があります、それはITの技術力を駆使したアルゴリズムの設計や構築などではありません、これらはAI研究所ではなくITベンチャー企業や工業系大学での役割です。
ではどんなことを研究しているかというと「心」つまり「脳の心理ロジック」そのものの研究なのです、脳医学科や精神科の医療分野の学者、そして心理学者といったITとは異分野の人達によって研究が繰り返されています。
現在その結果において「人の脳」の特性が解明されてきています、その特性そのものを構造化して最終的にIT化していけばヒューマノイドAIが見えてきます。
これらの研究で私が注目したものに「人は行動するかなり前に行動判断を行っている」という論文です、例えば「何かを食べたい」と買い物に行くとか自炊する行動を取るとします、この行動することに直結した表面意識での「何かを食べたい」という自己認識のなんと30分以上前に無意識の領域である海馬からシグナルが出されているというものです。
これらは、「食べる」ということだけではなく、「トイレに行きたい」、「特定の人に会いたい」など全ての欲求行動にも同じ結果が起こっています。
これらの研究結果からAIとは無関係に思われる人間の心理ロジックの複雑さが浮かび上がってきたのです、「行動に起因する個性や性格、これらはいったい何に支配されて行われているのだろうか?」という大きな疑問です。
「人は如何なる行動を起こすにも、予め仕組まれたロジックに従っている」、この結論は大きくヒューマノイドの発展に寄与すると考えています。
しかし人によってバラバラな心理ロジックを体系化する道は極めて厳しいでしょう、「最新科学のAI、それを極めていくとスピリチュアルの世界に繋がってくる」、この事実は極めて重要です。
何故なら天才と呼ばれた科学者はほぼ全員と言ってよいほど老後に行きつく研究テーマが、この科学では説明が付かない「心」という分野だからです。
このスピリチュアルな分野、これが明確に解明されないと完全なヒューマノイドAIは完成しません、「心」という分野を私はITアルゴリズマーとして大きな期待を持ってリサーチし続けています。
その理由はたった一つです、「未来に誕生するヒューマノイドAIの特性、そしてその欠点を見極めるため」です。
最も人間らしいAIロボットであるヒューマノイド、それは何を意味しているでしょうか、そうです人間と同じ心理ロジックを持って対処できるからです、そして最も人間らしい特徴とはある要因によって確実に「判断ミスする」ことにあると考えているのです。
楽しみがまた一つ増えました、そして私なりにヒューマノイドAIに関連した心理ロジックのIT技術への応用研究をいつの日か楽しみながら行ってみたいと考えているのです。
※投稿@伊東久雄