2024年5月29日 09:00
AIの世界には、「大人のAI、子供のAI」という概念が存在しています、「大人のAI」というのは現在研究開発されている全てのAIの基本であり、成人した人間の脳と同程度の知能レベルを目指して研究・開発されています。
「大人のAI」は情報蓄積・分析・会話・判断・アドバイスなどをどんどん学習して成長していきます、対して「子供のAI」という概念は生まれたばかりの人間の脳を人工的に再現するという基本コンセプトの基に研究されているAI分野で、現在の技術をもってしては完成することは不可能であると言われています。
つまり「子供のAI」とは、人工知能ではなくて脳そのものを人工的に作りだそうという「人口脳」というコンセプトだからなのです、では何故「大人のAI」はどんどん発展しているのに「子供のAI」は実現そのものが不可能と言われているのでしょう?
それは何も教えられていない状態から自律的に言葉や文字を覚えていくという基本的なアルゴリズムの構築が不可能だとする見解からです、したがって現在医学的にも脳の研究がすすめられているのはこういう裏事情もあるのです。
それでは、動物の脳はどのようにして細胞の塊から情報を得て学習していくのでしょうか、それはもうテクノロジーの領域を超え神の領域に人間が踏み出そうとしているのかもしれません。
そしてニーズがあれば人間は作りだそうと試みます、少子化そして無縁死が増える昨今に多くのニーズがあることは否めません。
神の領域にある「子供のAI」、成功すればノーベル賞と言われている「子供のAI」、実現すれば本当に人間が滅びてしまうかもしれません。
私はこの「子供のAI」をブロックチェーンの分散処理技術を使ってIoTの制御に応用できないかと考えています、つまりノードが脳細胞でシナプスがブロックチェーンで代用するというものでノードが極少でできれば可能性は高まります。
また、学習アルゴリズムは現在の大人のAIであるディープラーニングでは不可能だと考え新たなるアルゴリズムが必要になります、特に曖昧さを曖昧で扱える必要があり白黒はっきりさせるデジタルでは不可能とさえ思えてくるのです。
「子供のAI」という概念は考えれば考えるほど遠い世界に感じてしまいます、だからこそチャレンジする価値が在るのです。
投稿@伊東久雄