人口の推移はまさにビジネスに直結する大きな要素の一つです、今後の日本の人口の推移を統計から読むと現在約1億3000万人ですが出生率から計算すると今後急速に減少傾向に入ります。
2030年には1億1600万人となり2045年ごろには1億人、2048年には9900万人となり1億人を割ります、更には2070年ごろには8500万人と現在の3分の2になってしまいます。
人口減少が進む中で逆に高齢者人口比率は逆に上昇してきます、高齢者人口は現在の3600万人から2040年には約4000万人となり、その後は急上昇して40%近くまで伸び続けます。
これらから景気やビジネス環境をどのように読みどのようなビジネス思考するかが成功への重要な要素となります、これから20年間は特にあらゆる統計を読んで時代に合わせて自分やビジネスを変化させていく必要があります。
昨夜までの価値観が一夜にして別のものになってしまう、これから先はこんなことが何時起きてもおかしくない時代になるのです、総人口が減ってくると何か起きるのか、高齢者比率が上昇してくると何か起きるのか?
少なくても少子高齢化時代に重要なことはサービスの対象こそ子供と高齢者かもしれませんがビジネスの対象には成りえないということです、物事を安直に思考するととんでもない過ちを起こしてしまうのです。
近年一つのトレンドともなっているのか私的な資格や認定などを発行する法人が増えています、業種も占いに始まりWeb構築やブランディングといったコンサルティングやコーチングと各種各様の同種の資格認定発行ビジネス、つまりディプロマビジネスが存在しています。
また発行する団体も以前のように財団法人やNPO法人などの公益法人だけではなく一般社団法人や株式会社など発行する側の法人業態も各種各様に広がりを見せています、ある意味においては今まで教えるだけのビジネスから資格や認定を発行し受講者側にも利益活動ができる手法を生み出しているので経済を回すという観点でいうと良い流れでもあります。
ただこのディプロマビジネスには懸念すべきところがあります、それはお金を貰って資格や認定を発行して終わりという無責任な法人が多いのが現状で、これは最初は良いかもしれませんが継続したビジネスには決してなりません。
何故なら資格や認定を受けた人がビジネスとして成り立たないなら不満が爆発し、要らぬところでトラブルが付きまとうようになるからです、また先輩達が上手くビジネスできない状況では後に続く人も出てきません、悪い噂も広がり何れは破綻してしまうでしょう。
ディプロマビジネスで成功させるには発行者は責任をもって授与された人が投資した以上の利益を得られるようにしなければなりません、もし結果に責任が取れないようであれば信用は失墜し取り返しのつかない状況になります、結果責任を取る覚悟が無ければ資格や認定を発行するディプロマビジネスは上手くいきません。
「法人としてビジネスするならB2B(法人対法人)に限る」、これは経営コンサルティングを事業にしていた頃にクライアントに口がすっぱくなるほど言い伝えていました、例えで言えば「1人に1本の薔薇を100人に売るのではなく、たった1人に100本の薔薇を売れ」ということです。
B2Bビジネスは結果が出るまでに時間がかかるかもしれません、しかしたった1つの案件成功でおそらくこれまでの1年分以上の利益が出ることも何ら珍しいことではありません。
私の事業家としてのビジネスはすべてB2Bビジネスに徹しています、何よりも達成感がそれまでのすべての苦労を吹き飛ばすほど大きなものとなるからです、これがB2Bビジネスの破壊力です、しかし起業家の多くはB2Bビジネスが儲かることを解っていながらなぜB2C(法人対個人)ビジネスを展開しようとするのでしょうか?
その一つの理由は有益な法人ルートや人脈が無いことにあります、上場企業と渡り合えるルートも大企業に入り込む人脈もないという事実がそこにあります、またB2Bビジネスの基本は組織力です、組織力が無くB2Bビジネスは行えません、したがって一人で気楽に行えるB2C(正確には、B2CではなくP2P=個人間取引)ビジネスに甘んじてしまうのでしょう、手軽に行えるSNSに頼り簡単に探せる個人を集めては日々銭稼ぎに始終してしまうのです。
もう一つの理由はB2Bビジネスをゼロから行うには多くの時間と資金が必須です、資金が無いがために結果が出るまで待てないというのが事実として存在します、実際問題として何時お金になるのか解らない不安で毎日を暮らすのは例えようも無い恐怖感が襲ってきます。
何をして良いか解らない、日々の活動費も底をついてくる、移動の交通費も昼飯代さえもままならず先細りの恐怖感から営業経費も使えなくなります、その恐怖感から逃げだす結果において日々何かをやって少しでもお金にしようとB2Cビジネスに妥協してしまうのです。
これが1円起業時代に起業した起業家の現実です、真に事業家として成功したいのなら覚悟を決めて個人相手の手軽なB2C思考から早期に脱却することです、ルートはお金を払ってでも法人人脈が豊富な人に依頼することです、そしてB2Bビジネスの成功法則を教えてもらうことに尽きます、日々の生活費は自身が興した事業ではなく日々銭を得られる別のことで稼ぐことです。
今現在の生活を考える手段の為の稼ぎと大きな事を成す目的の為の事業を決して混在させるべきではありません、作家も画家も売れるまではアルバイトで生活を繋いでいます、これは決して恥ずかしいことではありません、自身の夢に妥協するよりも余程立派です、いつまでも個人相手にビジネスを行っているうちは夢の実現などは程遠いと思います。
ちなみに個人相手の商品を製造販売するメーカー、例えば日用品や文房具などのメーカーでB2Cを行っている企業は皆無です、個人相手の商品の企業でさえも卸しに流通に販売とすべてがB2Bビジネスに徹しているのです、現代においてB2Cで成功できる企業は巨大な資金力と組織を抱え莫大な宣伝広告費を使える大企業だけです。
そして実は本来の姿のB2Cビジネスの方がB2Bビジネスよりも大規模になり高収益事業になるのです、これを小さな企業や個人で行えるはずはないのです、極少企業やベンチャー企業、まして個人事業主同様の起業家がB2Cビジネスで思ったような成功を収められる確率はゼロに等しいでしょう。
B2Cビジネスモドキ(P2P)しか行う術がなく「取りあえず食べて行くだけで良い」というのであれば成功などという夢を早期に捨てるべきです、法人化する理由は節税以外に無いのですから、潔く会社を清算して個人事業主になったほうが束縛される法的事項もなく気楽で良いのかもしれません、そもそも法人化する意味はB2Bビジネスを行うための最低限の準備ということです、決して体裁や満足感を得るという自身の為の見栄の表示であってはなりません。
成功を収めている人をよく観察してみると実にいろいろな事を教えられるものです、成功者とはいつどんな時も学ぶことを忘れません、飲んでいる時も歩いている時も周囲を広く見渡し新しいビジネスに繋がる情報やネタを探しています、気になるものを見つけるとじっとそれを観察し続けます、突然店に入り手にとって確認しています、そこで何を得ようとしているのでしょうか?
他者には知る由もありません、成功者とはどんな時も気を緩めることをしません、ぼやっと過ごすことをしません、どんな話も注意深く聞き洩らさず聞いています、気になる言葉を拾ってはその日のうちにネット検索して確認しています、そしてまた更に知識を深くしていきます。
どんな知識もビジネスに活かします、直接的な事項だけではないのです、ビジネスにはアイデアを補足するヒントが他者差別化の重要な鍵を握ることを知っています、だからどんなに些細な事でもハッと思えば徹底して調べ上げるのです。
学びを忘れた時点で脳の老化が始まります、新鮮な知識を得てビジネスに活かして脳を常に最新情報でアップデートしそれを基にアイデアという形に変え脳を活性化することを怠らないことです、進化し続けた脳はある瞬間に大きな事を成すのです、だから学びを忘れた時点で成功への扉が閉ざされるのです。
上手くいかない原因はたった一つです、それは学ばない自分本位の頑ななまでの思考と生き方にあるのです、学ぶ必要のない成功者は更に学び続け本当に学ばなくてはならない人ほど学ばないという事実があります、「今まで成功した事がない」と言う人は何故これに気付かないのでしょうか?
気付いたところで決して修正しないのです、それが脳が凝り固まってしまった結果の頑ななまでの思考と姿勢だという所以なのです。
最後に断っておきますが「学び」とは知識を得ることではありません、得た知識を活かすことで「学び」となり初めて身につきます、どんなに知識を得たところで有益に活かさなければ何も産まないのは至極当然です、知識を得る事だけに必死になり活かすことを知らない、これを「学ばない人」という人間なのです。
学んでいないのですから当然のこと成長することも成功することもありません、意味の成さない知識で脳の記憶領域を狭くしているだけです、いざという時に狭い領域で思考しても出てくる答えは極平凡なものばかりです。
「一つ知ったら一つやってみる」と学びの本質を孔子もこう説いています、知識を得たらやってみる、それで知識は知恵に変わる、その知識を多数持てばノウハウとなりノウハウを多数集めれば「徳」となるのです、成功しない人は能力が無いからではありません、生きた学びを活かせずに結果徳が無いからに他なりません。
今後は景気のトレンドを捉えつつ経済の流れを正確に読み解くことがますます重要になってきます、自動車など一部の製造業は好調で賃上げ交渉も強気の姿勢を見せています、しかし景気回復とばかりに浮かれるのではなくこういう状況で気を付けていただきたいことがあります。
経済とは常に細かく変化しています、 全体の流れが上昇傾向だからといって自分のいる業界が上昇傾向になるとは限りません、また世の中に出回っている「お金」の量は有限であり総量は決まっています、経済とはその一定量のお金を右へ左へと動かすことで成り立っており近年このお金の総量そのものを増やすことでインフレを誘発しデフレ脱却の呼び水にしようとしました。
確かにお金の総量が増えることで循環するお金の量が増え流れが良くなります、しかし逆に考えれば「金余り」の状態にもなります、「金余り」が起こると余ったお金の行く先を巡って1部の業界で「プチバブル」が起こる可能性も否めません、この「プチバブル」ですが価格上昇を引き起こすなどのマイナス要因になるかもしれません、しかし短期的な流れで見ればお金が集まり活発に動くという極めて好ましい状態でもあるのです。
そして賢く儲けようと考えるのなら、この「プチバブル」が起きている業界そのものではなく周辺の水面下で上手く稼ぐことが重要になってきます、この逸話として有名なのがアメリカの「ゴールドラッシュ」です、いまだにアメリカンドリームの代名詞のように謳われています。
この「ゴールドラッシュ」ですが実は金を掘り当てて裕福になった人は皆無です、「 ゴールドラッシュ」で莫大な富を得たのはなんと土を掘るのに必要なスコップとバケツを製造販売していた会社と丈夫な作業服としてのジーンズを製造販売していた会社でした。
つまり「プチバブル」が起こっている業界を見つけたら、その「周辺」の事業に携わることが賢い稼ぐ方法なのです、儲けたいと考えるなら皆がやっている事を静観し主流とは少し離れた所で目立たずに水面下で賢く稼ぐビジネスを行うことです。