農産物や海産物以外では大きな輸出品の無いアジア各国は、数年前からデジタル技術に加えて知財を将来の大きな国益とするために各種の政府主導の施策を進めています。
知財とは特許や意匠などであり、アメリカのクアルコム社は知財の利益が40%以上という世界有数の知財戦略企業です。
特許出願しても特許になるのは1%以下という世界で、私も特許を100件以上出願し17件が特許になったという実績があります、特許を得るには膨大なテクニックとノウハウが必要になるのです。
まず多くの過去事例を調べ技術的にも製造可能であることが求められます、1件出すにも特許事務所の協力を得て通常は2~3ヶ月は最低でもかかります。
出願だけで4~50万円、その後審査請求や拒絶された後の補正出願などで特許にならなくても100万円近くかかります、更に特許になれば今度は登録料がかかってきます。
そんな理由からもアイデアを特許化させるのは簡単ではありません、更に資金が用意できたとしても特許はアイデアではありません、実現可能な形にする技術や新案も含めた総合的な事業プランでなければなりません。
そして着目点や何が重要なのかはテクニックとノウハウが物を言うのです、多くの人はここがクリアできないがために特許出願を諦めてしまいます。
また、知財ビジネスは利益が出るまでに多くの時間と労力が必要でその間は全て投資となります。
したがって誰もが参入できるビジネスではないし、更には知財に詳しくあらゆる業界情報や商材ルートに精通していなければできないビジネスでもあります、しかし人が行かない裏道にこそ大きなビジネスが存在しています。
金種(お金に替わるネタ)は多数あります、これを精査して推進できる人は世界的にみても希少価値のある存在であり日本には専門企業も含めて数えるほどしかありません、今後の知財ニーズを考えればここに大きなビジネスチャンスを見い出せます。
バブル経済時代には国や地方自治体が特許事務所との連携により第三セクターとして推進していた時期があります、しかし実績が出ないばかりかコストだけが先行するため済し崩し的に崩壊していった幻の事業です。
よほどの経済的な余裕とノウハウがなければできない、更には有能な人材に恵まれていないと推進さえ難しいビジネスでもあります。
その知財に関するノウハウを教える発明塾や特許化後の知財管理など、誰もやらない、誰もできない、でも確実なニーズだけは在る、だからこそ事業化する価値があるのではないかと思うのです。
弁理士免許を所有しているか、企業で新技術や知財に関わっていた人であれば一考の価値がある新事業だと思います。
農業を考えるとき私は農産物を農家から消費者にダイレクトに届けたいという思いが常にあります、その一環で関東近辺から九州まで各種の農家を回っています、同時に各地の産地直送という野菜などを取り寄せては程度を確認しています。
食材で重要なのは味は勿論のこと、どんな人がどのように作っているのかを確認するのが最も大事だと考えています、これは食材に関係なく私のビジネスの基本です、ITでもコンサルティングでも必ず取引の前に工場や会社を視察し環境や人間性を確認しています。
そんなわけで野菜に関しては産地直送を行っている農家を直接視察するのですが、送られてくる野菜を見ると農家によって信じられないほど程度の差があります。
これほどまでに差が出ていたとは実際に確認するまでは解らないことでした、おかげで今後自身で行うにあたり大きなヒントを得ました。
新鮮・産地直送・自然農法・無農薬・無化学肥料などを謳うのは良いのですが、こういった農家の野菜は全体的に品質はすこぶるよろしくありません、スーパーで買った物であればほとんどが交換に値する内容です。
傷や不格好は当たり前、酷いところでは枯れた外側の葉まで一緒に送ってきます、虫は多いし外見だけは綺麗でも中が腐っている根菜ものもあります。
新鮮で安全は重要です、でも考えてほしいのです、箱を開けたら泥がこぼれ落ち虫食いだらけの葉っぱが入っているシーンを、自然農法に無農薬は良いのですが手入れなど何もしていないんじゃないかと疑ってみたくもなります。
一応人間が食べるものなのです、泥や枯れ葉くらいは落としてから送ってほしいです、そのくせ価格は恐ろしく高価です、確かに大量生産じゃないから仕方ないのですが4人家族2日分で4~5000円はどうなのでしょう?
本当に健康で元気な野菜には虫がいっさい付かないのです、農業コンサルタントのセミナーを受けて学んだのですが、実際に何年もかけて土作りから行っている野菜は無農薬でも虫食いもなく収穫後何日経っても元気いっぱいなのです。
そして、その農業コンサルタントが指導している農家の野菜を送ってもらったのですがびっくりするほど新鮮で元気いっぱいです、タマネギなどちょっと暖かいところに置けば数日で緑の葉を出してしまうほどです。
実は虫食いは無農薬だからではなく野菜が不健康なだけなのだと言います、虫が付くのは野菜が弱って根から吸い上げた栄養が消化不良になり、消化できない硝酸塩などが葉から蒸発しその匂いで虫がたかるのだと言うのです、事実は小説より奇なりです。
そこで良質で安全な野菜を安価で宅配できる方法はないのだろうかと農家を回っては様々なヒントを見つけているのです、扱うものは対象が何であれ例え海外であろうが自分の目と肌で確認する、これが私のどんなビジネスでも道楽でも一環として徹底しているポリシーです。
「人は信用する、でも人の言葉や行動は信用しない」、これは他者を疑うということではありません、これが責任ある人の正常なるマインドだと考えているからです。
ところで野菜であれば価格はせいぜい送料込みで2000円~2500円、内容は7種ほどの野菜を家族4人で1週間分、これならスーパーより若干高くても珍しい野菜が新鮮で安全なら買ってくれると思います。
月4回で1万円弱、値ごろ感もあり会員数200人程度まで行けば取りあえず道楽としてなら利益も充分です。
「何時までも若々しく健康で長生き」、そういう願望は何時の時代も多くの人が思っていることでしょう、そんなことを意識するような歳になって健康と長寿をテーマとした事業を幾つか立ちあげていますが、そのきっかけになったのが実はタンポポなのです。
6年前の5月、野草の研究中にふと目にとまったタンポポを持ち帰ってベランダで栽培し始めたのです、これは決して偶然ではなく私の中に昔のある思い出が蘇ったからなのです。
タンポポといえば野草、野草といえばイタリアンで最近よく使われる「ルッコラ」です、実はこのツッコラは栽培されるようになったのはほんの20年程前です、それまでは野や山に自生していた野草です。
先の思い出が蘇ったという話しですが、それはパリで日本と往復しながら2年間ほど仕事をしていた頃、いつも通ったレストランで食べたグリーンサラダにタンポポが大量に使われていたのです。
ちょっと苦味がありますがオリーブオイル+ワインビネガーとの相性は抜群で、最初は若干苦味が気になりますが飽きがこない味で毎日でも食べたいものに変わります。
日本でも明治の初期まで飢餓防止で西洋タンポポの栽培を推奨されていたという記録があります、どうりで日本中どこに行っても西洋タンポポが自生しています、花から根まで全て食べる事ができる万能野草のタンポポは何故食されなくなったのでしょうか。
ところで4年前に埼玉と千葉の2つの農家でフランス産の栽培品種のタンポポの種を取り寄せて栽培してもらいました、採れた1メートル近くも大きく育った食用タンポポをみんなで試食しました。
サラダは勿論、パスタにピザになかなかの味で栄養豊かな野菜として扱ってもまったく違和感がありません、その後直営のイタリアンレストランで正式にメニューとして提供していました。
タンポポは食用だけではありません、栄養素的に実験しているのですが外用剤としても効果があると考え化粧品などへの応用としても既に事業化しているほどです。
タンポポに含まれる自然の化学成分であるフィトケミカルは20種類以上、しかも免疫力向上やデトックスに効果のある成分が豊富です、フランスのように家庭で普通にタンポポが食べられる日が日本にも来ることを願っています。
ところで、栽培品種のタンポポは野に存在している西洋タンポポとは似ても似つかない姿をしています、1メートルにもなる葉を見て誰もタンポポだとは気付かないでしょう、野菜としてのタンポポをどうにか普及させたいと思います。
5年ほど前から継続的に健康と長寿をテーマに日々研究を行っています、研究を重ねていくと結論的に健康と長寿は根拠のある絶対的な栄養素とバランスの取れた食生活の改善という結論に達します、実際に各種の実験を行ってみてこれが本当に重要なのだと実感できるようになりました。
さて多くの健康的な食材や加工食品、これらはあくまでも入り口である素材に過ぎません、ではこれらを活用して出口戦略をどう考えるのかが重要です。
少なくても私はこういった食材を作っては販売するということに興味はなく考えたこともありません、考えているのは健康と長寿の薬ともなる醗酵食品や薬膳酒にお茶、そして食材の多くを手軽に食べられるカフェです。
全てが自家製の安全な調味料と食材ばかりで調理します、更にはドリンク類まで全てが「健康と長寿」で一括りされた空間の提供です。
この集合体として木の温もりを活かした古民家風の健康&長寿カフェを想像してしまいます、リラックスした異空間での健康食、心身共にリフレッシュしてほしいと思うわけです。
ドリンク類は全て手作りの薬膳酒やお茶です、また搾りたてのオーガニック野菜やフルーツのジュースです、つまみ類も全てが自家製のチーズやハムに始まり自家製調味料を使用した料理です、会員制にして利益追求ではなく自身の道楽の追求空間として行いたいと考えています。
利益を追求していては自身が不健康になると考えています、したがってあくまでも道楽として行うべきかと思うのです。
健康と長寿についての会話と情報交換を通して来る人がそれぞれで健康と長寿を考えるようになれば嬉しいと思うのです、また手作り味噌や納豆にチーズや生ハムの作り方教室なども行えれば更に楽しいと思います。
そんなストレスのない楽しい時間を過ごせること、そして同じ意識の人が集まれる空間、こんなことをしながら愉しんでいれば自身もどんどん健康になれる気がするのです。
醗酵食品を追求していくと「チーズ」や「ハム」に辿り着くのです、チーズやハムは熟成によってたんぱく質をアミノ酸に分解し美味しさが増すだけではなく健康的な食品に変わります。
タンパク質や脂肪が分解されて生まれるアミノ酸は身体の中で消化分解される過程を身体の外でしかも完璧に行っているわけです、したがって身体に負担をかけずに必須アミノ酸を摂る事ができるだけではなく何よりも旨味成分豊富で美味しいのです。
チーズと言えば日本ではプロセスチーズが一般的です、プロセスチーズとは数種類のナチュラルチーズを溶かして再成形したものです、溶かす過程で加熱によりアミノ酸の一種である酵素が死んでいます。
例えばブルーチーズやカマンベールチーズは熟成を止めていないナチュラルチーズで、冷蔵庫で保存しておくと酵素による熟成が進み液状化してきます、この液状化の直前が実は最も美味しいときなのです。
プロセスチーズはこれが起きません、逆に言えば安定した品質を保持できるというメリットでもあるわけです。
長期保存性の合理化は置いておいて健康や長寿を意識するなら是非プロセスチーズではなくナチュラルチーズを食してほしいと思います、身体の負担も美味しさも全然違います。
ピッザなどを食べると胸やけするという人がいます、これはチーズのタンパク質や脂肪分が消化不良を起こしているのです、完全に熟成したチーズからは脂分が出てきません、これは酵素によって分解されているからです。
プロセスチーズによってチーズが嫌いになる人もいます、本物の美味しさと身体に良いチーズを見直してほしいものです。
チーズはカードという牛やヤギなどの乳から分離して取りだした凝固物が原料で、このままで食べるのがカッテージチーズで加熱によって伸ばして弾力を付けたものがモッツアレラチーズです、これらは熟成されてないのでタンパク質のままです。
このカードを青カビや白カビなどのカビによって熟成させたのが、ブルーチーズでありカマンベールチーズなのです。
また、カビを寄せ付けないようにして乾燥させながら熟成したものがハードタイプというパルメジャーノ・レッジャーノなどのチーズになります。
カビを利用して熟成すると独特の味と香りが出て熟成が進むにつれドロドロになってきます、逆にカビを使わずに熟成させると香りも独特の香りではなく乳の香りが残り、熟成が進むと水分が抜けて堅くなってくるのも面白いです。
そこで、手作りチーズに挑戦しようといろいろ調べているのですが、手作りチーズのほぼ99%の情報がカッテージチーズかモッツアレラチーズばかりで、肝心のカビで熟成させる本格ナチュラルチーズの製法ノウハウは出てきません。
私に必要なのはある程度調べると出て来る製法上の原理や技術ではないのです、経験によるノウハウが知りたいのです。
参考になったのは新しくチーズの会社を興したという人の話しです、本場イタリアでチーズ職人の資格を取ったとありました、やはり熟成タイプの製法ノウハウはそうそう簡単に手に入るものではなさそうです。
だからこそ手作りナチュラルチーズに大いなる興味を覚えてしまうのです、ちなみに独学で白カビを培養し保存する方法を見つけ出し現在冷蔵庫で長期保存にも成功しています。