2024年8月12日 08:00
水の話し-5
人間の成人の場合は身体の成分の60%が「水」です、更に幼児は80%が「水」です、血液などの体液のほか細胞の中にも「水」を蓄えています。
また、1日に人間の成人に必要な「水」の量は160~180リットルという計算値が出ています。
しかし、1日に飲む「水」はせいぜい2リットル程度です、人間はどうやってこの必要量を得ているのでしょうか?
これは腎臓で濾過されて身体を循環しているのです、そして汗や尿として老廃物と共に排出された不足した分だけを飲料として補充しているだけなのです。
一定の成分の溶け込む量が増加すると(血が濃くなる)、脳は喉の渇きを促し「水」を摂取するように促します、そして常に一定の濃度に体液を保っているのです。
また、この腎臓のように濾過できるということも「水」の化学的な非常識な性質ゆえんなのです。
これを専門用語で言うと「浸透性」と言います、「水」は成分の薄いほうへ成分を移動させる性質があるのです。
漬物などの塩抜きを考えてみてください、塩漬けの物を「水」に浸します、漬物よりも浸し水の方が成分が薄いのでどんどん塩が浸し水に移ります。
逆に塩水に野菜や肉を漬けると、今度は養分の薄い野菜や肉に塩の成分が移ります、このような性質もすべて「水」の「浸透性」によるものなのです。
驚くことに「純水」、つまり「水だけの分子」である液体は、最も「浸透圧」の低い液体の一つで、地球上に存在する全ての物を溶かし込んでしまうのです。
つまり入れ物であるガラスやステンレスなどの金属さえも、少しずつイオン化させて溶かし込みます、したがって「純水」はあっという間に不純物が混じってしまいます。
この性質を使って電子部品の汚れを取るのに使っています、飲んでも毒ではないのですが、浸透圧が低すぎて腹痛を起こす可能性があると言われています。
<続く>