
オーディオにハマると、気になる事が発生するとついいじくり回したくなるものです。
ただ、夏場の暑い時期には止めておきましょう。
その理由は一つだけです、それは汗です。
姿勢を低くしてのオーディオの設置は、アンプなどの重量が半端ではなくかなりの肉体労働となります。
そして額から汗がぽたり、この時にアンプの上部スリットから中に落ちたらアウトです。
その汗は、すぐにも乾くので漏電等を起こすことはないと思うのですが、この汗のリスクは数年後に現れます。
汗の塩分が基盤や部品に付き、梅雨の時期等の湿気によって塩分が都度復活しどんどん腐食させていきます。
そして、その結末はある時に一気に現れます。
突然の発煙・・・、一貫の終わりの瞬間です。
また、手の汗もアンプの底板やコネクタを錆させる原因となります。
これも、その時には出ないのです。
数年経ってから、一気に現れるのです。
ちなみに、30年以上も前に買ったアンプの底板に私の両手の指形で錆び跡が残っているものがあります。
これを見るたびに、夏にアンプをいじるのを止めようと強く思うのです。

私は酔って記憶を無くすなどで何かと失敗談は多いのですが、オーディオ道楽での失敗は本当にシャレになりません。
酔った時は静かに音楽を楽しむ程度にしておくべきで、決して機種を入れ替えるとか配線を変えるなどを行わない方が良いでしょう。
ただ、酒好きなオーディオマニアは案外多くて、酔うといじりたくなるので困ったものです。
アンプやスピーカーはミドルクラス以上になると20Kg以上はあるので、素面(シラフ)のときでもラックから出して配線を変えるのは至難の業です。
まるで鉄の塊のようなものをラックから引きづり出しては膝で抱えながら配線を変えるのですが、酔っているとバランス感覚がおかしくなっているのか、アンプを抱えたまま後ろに倒れてしまったりするのです。
そこで配線に繋がれた他の機種が引っ張られてラックから落ちたりすれば、打ちどころが悪いと大怪我をしてしまいます。
更には、引っ張られた機器のコネクタ部分を破損させたり、ケーブルのピンが折れたり、これまでに何度繰り返したことか。
アンプにはAUXという外部入力端子が沢山付いています、これはコネクタを破損させた際の予備なのだとこういう時に解るのですね。(AUX入力は、本来は汎用ライン入力用です)
私は、30代の頃に足の甲にCDプレーヤーを落として、しかも運悪く角が刺さり骨にヒビが入って約2週間も靴が履けないほどの怪我を負った事があります。
5~6Kg程度のCDプレーヤーだったから良かったものの、もしも80年代のビンテージアンプだったら20Kg以上です、ヒビでは当然済まされなかったかもしれません。
ついでに言うと、落としたCDプレーヤーはモーターの回転軸がずれたのか、それともヘッドがずれたのか、それ以来読み取りエラーで使い物にならなくなってしまいました。
また、音が気になって音の調整をするのですが、酔うと耳が遠くなるのかつい大音量にしてしまい大切なスピーカーを飛ばした(コイルを焼き切ってしまう)事もあります。
更に、CDプレーヤーのトレイにCDを半分入れたところでついトレイを押してしまい、半分入った状態でトレイが引っ込み、CDを噛んでトレイにヒビを入れたこともあります。
当然、そのCDにも傷が付いて音飛びを起こすようになります。
私の失敗の90%以上が酔った時です、酒を飲んだらオーディオ機器をいじらない、これに限ります。

スピーカーユニットの破損で最も多いのがウーハーエッジの破れです。
特に1990年前後に各メーカーによって使われたウレタン製のエッジは経年経過で加水分解という現象が起きて、手で触っただけでボロボロに崩れ落ちてしまいます。
こういった被害報告が相次ぎ、ウレタン製のエッジは使われなくなり昔から使われていた和紙や不織布、また最近では不織布にゴムや樹脂で補強処理した合成素材が使われています。
それでも、長い期間使っているとエッジが硬質化しエッジに穴が空いたり破れてしまう事があります。
こういった修理を専門に行っている業者も多く存在していますが、エッジ交換だと中間サイズの16~20Cm口径で1個当たり1万円前後もかかりペアで修理に出すと往復の送料や消費税を入れると3万円近くかかってしまいます。
そこで私は、裂け程度や穴空き程度は自分で修理しています。
修理はユニットを外して裏から補修する方法と、外さずに表面から補修する方法がありますが、ユニットの形状や傷のある場所によって最適な方法を検討します。
フレーム近くだと裏からは補修不可能ですので外さずに表面から補修し、エッジの中央付近ならユニットを取り外して裏面から補修します。
当然ですが、裏面から補修したほうが表面からはほとんど補修したことが判らないほど跡が残りません。
ただ、裂けや穴あきで多いのがエッジ付近なのでどうしても補修跡が残ってしまいます。
補修に使う材料ですが、私は自分独自のオリジナル素材を自作して使っています。
それは薄い不織布をゴム状素材の接着材を使って2~3重のラミネート構造にして、強度と密閉度を上げています。
これをゴム状素材の接着剤で穴の空いた場所に張るだけです、あとは黒の油性塗料を丁寧に綿棒で塗って終わりです。
ゴム状素材の接着材は乾くと生ゴムのようになり柔軟性があり、極めて破けずらい強度があります。
これを不織布と合わせてラミネート構造にして使う事を考え出したのです、オーディオにも経験と知恵が活きるのです。

猫パンチを食らったり酔って凹ませたスピーカーユニットのドーム部分、このままですと微妙な歪を生んでノイジーな音になることがあります。
このスピーカーユニットのドーム部分の凹みも意外な方法で簡単に自分で修理することができます、ここでよくやる失敗はガムテープなどでくっつけて引っ張るというものです。
これはたまたま上手くいくこともあるのですが、多くの場合は更に凹みが複雑になり悪化させてしまうことにもなり極めてリスクが高い方法です。
更に紙のコーンの場合は、ガムテープで表面が薄く剥がれることもあり、音質が更に悪化することにも繋がります。
これを簡単に治す裏技があります、それは掃除機を使うのです、つまり吸い込む力で凹みを持ちあげるという方法です、ただし注意深くやらないとユニットを破損させてしまいます。
まずは凹んだドーム部分に吸い込み口を当てて、「チョン・チョン」という感じで掃除機の電源を瞬間的にオンオフして吸いこみ力を調節しながら吸い出します。
勢い余って吸い込むとドームそのものが吸い込みの力で剥がれてしまいます、また必ず吸い込み口を外す時は電源オフの状態で外すこと、オンのままだとユニットのコーンが引っ張られてやはり破損に繋がります。
ただ紙ドームは簡単に治りますがアルミドームはかなり手こずります、慎重に様子を見ながら行って下さい。
ただし、この方法を使う時にはあくまでも自己責任で行って下さい、慣れていないと被害が拡大する場合もあることを申し上げておきます。
尚、凹んですぐの場合は綺麗に戻りますが時間が経つと形状記憶を起こしてしまいますので凹みが治ってもシワが残ります。
ドームが凹むと下取り価値も半減し、さらに気分も凹みますよね、凹んだらすぐ直しておきましょう。

オーディオ製品に付いているツマミやスイッチ類の多くは、裏側からナットで締め付けて取り付けされています。
なので、使っているうちにナットが緩んでグルグルと空回りしたりグラグラになることがあります。
酷い場合はナットが完全に外れてブラブラ状態になります。
これも簡単に自分で治せます、単純に蓋を開けてナットを締めつけるだけです。
締め付けるときは、ラジオペンチという先が細くなったペンチと薄い鉄板でできたレンチがあれば簡単にできます。
オーディオを楽しむなら、最低限のツール類は持っていた方が安心です。
というか、こういうことをやっているうちに自然にツール類は増えていきます。
小型の製品は、基盤などがびっしりと取り付けられていて隙間が無い製品もあります。
こういう場合は、基盤などを全て外す必要があるので簡単にはできません。
ただしものは考えようで、こういう場合も組み立てキットだと思えば楽しめるだけ得したと思えるでしょう?
私の場合だけかもしれませんが、メンテナンスデーを設けて修理するときは複数の製品を一気にやってしまいます。
これも一つのオーディオの愉しみ方だと思うのです。