中小企業のための補助金・助成金講座(4)採択されればOKという訳ではない!
2023年8月24日 10:00
中小企業のための補助金・助成金講座(4)
採択されればOKという訳ではない!
この講座は、中小企業の経営者様向けに補助金や助成金の申請のコツ、採択された後の処理の仕方などをお伝えすることが目的です。
問題: 採択された後は何がある?
(1) 支払いのエビデンスさえ揃えておけばいい。
(2) 交付されるための申請があり、その後も中間検査や完了検査もある。
(3) すぐに補助金がもらえる。
正解は、(2)です。
補助金は申請にかなり労力を使います。
そして厳しい倍率を勝ち抜き見事採択されたとしても、そこで安心できるわけではありません。
補助金の種類にもよりますが、例えば中小企業庁の補助金である「ものづくり補助金」では、採択された後に予算の修正など交付申請というものがあります。
これに3か月くらいかかってしまう企業もあります。
予算の根拠や、人件費の算出根拠など、色々と提出するものがあります。
また、事業を開始してからも各種のチェックがあります、事業期間が長いと中間検査というものが入ります。
中間で事業の進捗報告や支払いに対するエビデンスの確認、人件費に関する業務日報の確認などが入ってきます。
随時補助金の担当者と連絡を取り、確認を取って進めていると非常に楽に検査を完了することが出来ます。
補助金や助成金には決まった処理の仕方が存在します。
少しでもそこからズレた処理になると補助事業の対象外になり、その分の補助金が下りないことがあります。
初めて補助金を採択された企業によく見られます。
最後に、完了検査があります。
事業経緯を報告する成果報告書やこれまでの支払いに対するエビデンスなど、すべての資料に対してチェックが入ります。
ここで資料をすべてそろえなければ、補助金が減らされる可能性があります。
補助金や助成金は税金で運営されているものが多いので、少しのミスも許されません。
特に支払いに対するエビデンスには、処理の仕方を手引き通りに行わなければなりません。
もちろん数字が少しでも違うと、差し戻しを食らいます。
完了検査を無事通過し担当事務局内でのさらなる審査を通過すれば、ようやく補助金が下りることになります。
採択された後も数々の書類整備をしていって、補助金をもらうことが出来るのです。
さて、これまでの流れを読んで実際に自分でできると思われた方はいらっしゃるでしょうか?
餅は餅屋、事業をまともに起動させたいと考えているなら、それに必要な専門家に費用をかけてでも行う必要があります。
自身は経営に専念する、それが成功する人なのだと思います。