私が動向を注視したいIT分野に超VRがあります、私自身も幾つかの超VRつまり次世代バーチャルリアリティに関するビジネスモデル特許を出願しています。
VRは古くから世に存在していたのですが、数年前からはこれにもう一つの要素を加えて3D(立体)や4D(3D+1D)という匂いや振動などを映像と合成した体感型VRに発展しています。
しかし多くは撮られた後に楽しむアフタープロダクツ型です、そこで私はこれを3D映像によりリアルタイムに配信するビフォワープロダクツ型の超VRとして課金方法も含め独自のシステムを考案し特許出願いたしました。
例えば男性は女性にはなれません、しかしこの特許技術を使えば女性がどんな世界観で物事を見ているのかがリアルに解るようになります。
また病気や怪我で歩けない人がスポーツや山登りをリアルに体験でき、映画やDVDで見るのとは全く異なる人間本来の目線で体験することが可能になります。
この特許出願後のプレゼンテーションで各方面から打診がきています、医療法人、放送局、ITベンチャー企業と、一生涯かけてもどんなにお金を積んでも実現することができない体験を行えるシステムにそれぞれの企業が大きな将来性を感じているのだと思います。
技術の進歩は恐ろしく発展しています、これまで不可能だったことがお金を払えば現実に手に入れることができるのです、サラリーマンでありながら先生や政治家に成りきって体験できる、人生を人の何倍も楽しむことがこの超VRシステムを使えば可能になるのです。
そしてバーチャルリアリティであろうが現実であろうが脳が体感した記憶は経験値として活かせることが解っています、一度の人生を多くの経験として楽しめることにも繋がります、特に学術や経営などに上手く活かせないか今後の課題はコンテンツ次第ということになります。
そしてこのシステムは有益で魅力的な情報発信できる人が利益を享受できるようになるのです、例えば野球やゴルフなどのスポーツ分野、娯楽やカルチャー分野への仮想体験による指導、教職員の体験学習、弁護士などの実務経験など資格や認定取得までの期間を短縮し、より具体的に指導する事が可能になります。
他者と違うオリジナリティな経験を他者に与えることができる存在となる超VR時代にはこれまでに考えられないようなユニークな実生活を営む人が利益を得られる時代になるのです、これからの時代は組織単位での収益活動から確実に個人対個人(P2P)の時代に移行すると思います。
ただしビジネスはあくまでもB2Bです、この一見矛盾した社会構造を理解できるでしょうか、次世代のビジネスの在り方は現状の思考からは到底理解できない世界観なのです。
過日のみずほ銀行のシステム障害は、これから始まる日本でのシステム障害の一つの予兆であるかもしれません、そんな予感が当たったのか今度はグリコで自社管理ソフト障害で人気のプリンが一ヶ月以上出荷が停止しています、これによって該社は大幅な減益が予想されています。
ところで皆さんは「2025年の崖」という言葉をご存じでしょうか、現在この「2025年の崖」問題で多くの金融機関や自治体が頭を悩ませています。
「2025年の崖」という言葉は今から4年ほど前のこと、経済産業省が発した俗に言う「DXレポート」(DXレポート~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~)という調査研究レポートから誕生したものです。
ここでDXとはデジタルトランスフォーメーションの略称で、人からAIなどのITに業務の多くを行わせようとする企業内の取り組みを示す言葉です。
このDXレポートを要約すると、複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システムが残存した場合に、想定される国際競争への遅れや日本の経済の停滞などを警鐘したもので、2025年までに想定される各種のリスクが盛り込まれています。
簡単に言うと、現在の金融機関や地方自治体の基幹システム(レガシーシステム)の多くは30年以上も前に構築されたシステムです、現在この頃の推進担当者や技術者の多くが定年退職しており、新たなニーズに応える為に手を加えるにも誰にも詳細は解らないという状況が生まれています。
今後、キャッシュレス化や新型コロナウイルスパンデミックによる社会構造の変化などにより基幹システムの多くは大幅な改良を行わなければなりません。
しかし前述したように当時の推進担当者も技術者も退職しており、これを実行するには多くの課題が蓄積されています、冒頭の2社もまさにこの問題での対処遅れが致命傷となっています。
これが放置されたまま数年も経てば日本はIT後進国となってしまうのです、そこで新たにDX化を推進しシステムを入れ替える必要があります、この構築費用は莫大なものとなり、これを推進できるだけの余裕は今の金融機関にも地方自治体にもありません。
さて世界から大きく後れを取るのではないかと予想される日本は今後どうなっていくのでしょうか、IT先進国と言われて久しい日本、今ではIT技術者不足に加えて基幹システムの再構築やDX対応とやらなくてはいけない課題が山積みです。
ただ私は「何事もなるようにしかならない」と静観しています、そして日本という国は戦後何度も訪れた経済危機を乗り越えてきました、「2025年の崖」問題も何かとんでもない特効薬を見つけ出して乗り越えるのだろうと予想しています。
例えばですが、当時の技術者がいなくてもプログラムの解析を自動で行うAIを作ったらどうでしょうか、プログラムのディスアセンブリならAIがいとも簡単にやってのけてしまうでしょう、企業が共同開発でそれを構築したら如何でしょうか?
その分析結果を元に新たなシステムを再構築すれば済む問題だと直感で考え付きます、1社当たりの予算も100社集めればどうってことないでしょう。
まあITシステムは多くの場合に技術者の哲学的なロジックを組みこんでいるので、そう簡単には行かないものですけれど。