2025年2月12日 07:00
ホームシアターと言えばサラウンドシステムですが、その基本は5.1Chであることは過日お話しした通りです。
5.1Chにフロントの上面(フロントハイ)にサラウンドを加える方式が「7.1Ch」で、ドルビーアトモスの誕生によって本格的になった方式です。
更に視聴位置の横上面(サラウンドサイドハイ)を加える方式が「9.1Ch」、更に後方サラウンドの上面(サラウンドハイ)を加える方式が「11.1Ch」、そして視聴位置の真後ろ(サラウンドバック)に2つのスピーカーを距離を置かずに加える方式が「13.1Ch」で現在最もチャンネル数の多いサラウンド方式となります。
さてサラウンドのチャンネル数が増えていくと何が変わってくるかということですが、7.1Ch以降は2次元から3次元に音場が広がってくるというのが解り易いでしょう、それを極めて行くと13.1Chにまで至ったということです。
ドルビーアトモスでの9.1Ch以上ともなると頭の真上に音が広がり、SF映画を立体音像の大迫力で愉しめるようになります。
ただ、これを実現させるにはかなりの部屋の広さと、ハイエンドAVアンプや高性能スピーカーなどそれなりの設備が必要になります。
逆に、6畳~10畳ほどの広さの部屋であれば後方のサラウンドスピーカーを1.5メートルほどの高さに上げてやると、フロントスピーカーの音が壁や天井に反射して、なんと5.1Chでも頭上から音がしてくる3次元音像が得られてしまうのです。
更には、7,1Chでフロントハイスピーカーかイネーブルドスピーカーを追加すればもう完璧です。
これが広い部屋で大きなスクリーンを使って行おうとすると反射による効果が期待できません、だから必然的に多チャンネルが必要になってくるのです。
一般的な家庭で本格的なホームシアターを愉しむのであれば5.1Chや7.1Chで充分です、否むしろ音の臨場感的には好ましいのです。
壁や天井反射によるハーモニック効果の方が、自然な3次元音場を得られやすいということ覚えておくとよいでしょう。
あくまでもホームシアターのサラウンド方式の基本は5.1Chです、まずは基本をクリアしてから更に高みを目指してほしいと思います。