オーディオと温故知新~70年代ビンテージアンプでCDを愉しむ愉悦
2024年12月13日 07:00
手持ちアンプの音質確認を改めてやっているのですが、オーディオ道楽封印前にやっていなかったのが70年代や80年代のまだCDが出ていなかった頃のアンプでCDを聴くということでした。
ここで凄い事実を発見したのです、それはCDの出現など予想だにしていなかった70年代のアンプでワイドレンジの高音質のCDを聴くと最新のアンプよりも中高音域がシャープでメリハリがあり凄く綺麗に響くのです。
ピアノやサックスなどは、本当に飛び出してくるのではないかと言うくらいにリアルにそして綺麗に響き渡るのです。
レコードの音質そのものは製造工程や素材、そして録音・再生の技術的な関係で全体的にどうしても丸みが帯びたマイルドな音質となり中高域の張り出しなどがイマイチです。
また70年代当時のスピーカーも今のような中高音域のシャープさとメリハリもなく、全体的にマイルドというかしっとりとした音質で鳴ります。
そういったことから各社はできるだけアンプはメリハリ感を出し、切れの良い中高音域を目指して音作りをしていたのだと推測できます。
サンスイ・トリオ・ラックスマン・ヤマハ・オンキョーと、どの70年代のアンプでCDを聴いても同じように中高音域のシャープさとメリハリ感に驚きます。
ただ低音域だけはCDの激しい音情報変化にはついていけずにもたついた感じになりますが、レスポンスの早い近年のミドルクラス以上のスピーカーを使えば何とかカバーできる範囲です。
これも既に実験しており、70年代から80年代のスピーカーよりも90年代以降のそれなりの高性能なレスポンスの早いスピーカーがCDを聴く場合には70年代ビンテージアンプとの音質の相性が良いようです。
CDのソース自体の音質が高音質であり、更にCDプレーヤーのDACを通した音質はレコードに比べて音の大小の差が大きく、低音域から高音域の伸びも広くなっています。
また、音の情報量としての1秒間のパルス数は桁違いです、それだけレコードに比べて音の変化点が多いのです。
メリハリをつけて張り出しを目指したアンプに、高音質のCDの音をぶつけているのですからシャープな音質となって当たり前なのかもしれません。
この音質はデジタル音源に対応した現代のアンプでは絶対に得ることはできません、この発見は物凄く今後のシステム作りの参考になりました。
40数年前の70年代ビンテージアンプをメインシステムで使うなんていうのも面白いかもしれません、ただしラウドネスを使って低音域を補正した方がバランスは良くなります、どうしても低音域が70年代のアンプは一応に弱い感じがします。
またヤマハやラックスマンなど、70年代のアンプは80年代に比べてデザインでもまったく古さを感じさせないアンプが多いです。
当然、CD入力のコネクタは付いていませんから「AUX」や「TUNER」などに接続すれば電流特性上の問題はありません。
現代に蘇る70年代ビンテージアンプ、音質もデザインもなかなかオシャレで良いじゃないですか。
これ私だけじゃないようで、意外にも昔使っていた70年代のアンプを再び現在使いだした人が結構いるようです、皆さん同じ気付きを得たようです。
「70年代ビンテージアンプでCDを聴く」、これ凄く新鮮な音色で良いです。