2024年9月13日 07:00
昔からオーディオマニアの間で論議される話題に、「季節によって音が変わる」というのがあります。
私もどちらかというと「確かに変わる」と思う派で、同じソースでも夏は低音域がもったりし冬は低音域の切れが良くなる気がします、この現象はあくまでも私の推論ですが湿気に影響すると考えています。
スピーカーのコーンは非常に軽い紙や布などで出来ており、これが湿度が高いと湿気で重くなり湿度が低いと乾いて軽くなるのではないかと考えています。
昔これを古くなったスピーカーを使って実験したことがあります、その実験方法とは同じスピーカーの片側だけのスピーカーに1g程度に切った消しゴムをくっつけて聞き比べるというものです。
ソースはモノラルに切り替え、左右同じ音を出すようにしてバランスで左右を切り替え音の違いを確認しました。
1g程度ではほとんど変わることはありません、ところが3g位になるとかなり音質に差が出てきました、低音域が誰が聞いても違う音色になります。
重くした方は低音域がかなり増すのですが後を引くようにどよんとします、元々のソースに入っている音の余韻とは異なりエコーがかかったようにもたつきます。
ただ薄いコーンが湿気だけで数グラムも重さが増えるのかという疑問は残るのですが、コーンが重くなると低音域が大きく変わるという事実は実証できました。
同じ空間に湿度の違う環境を作ることは不可能なので、自然な形での立証はかなり難しいと思います。
また湿度によって空気振動そのものが変化するのかもしれません、これもまた仮説の段階です。
更に温度や湿度による人間の持つ感覚のせいかもしれません、もっと言えば「勘違い」なのかもしれません、何れにしても季節によって「音が変わる」ように感じることは確かなのです。