2024年9月30日 07:00
オーディオ道楽で最も憤りを覚えること、それは「初期不良」という謂われ無き(いわれなき)イジメにも似た事件です。
新規購入した製品を首を長くして待ち続け、届いたら即箱から出して苦労の末に設置してワクワクしながら音出ししたら故障していた、こんな事実は絶対に認めたくありません。
そして苦情の電話をしたところで、対応してもらえるのは設置した時と同じように再度苦労して設置から外して箱にまた戻して送り返すだけです。
時間を奪われ、無駄な労力をした挙句に数週間待たせて代替え品があればラッキーですが最悪の場合は届くのは修理品です。
つまり使う前から既に修理した中古品なわけです、そして安くなるわけでもありません、これって民主主義国家の正常な商行為なのでしょうか?
こういったトラブルは過去に数回ありますが、なんとそのうち2回はオーディオ道楽復活後のこの2年半の間です、そんな事もあってか是非記事にして記録に残したいと思ったのです。
確立を計算したら、この2年半の初期不良率は今現在で3%以上にもなります、今後しばらく起きなければ確率は低くなりますが充分に高い確率です。
オーディオ道楽封印前は約40年間でおそらく1%にも満たなかったと思います、つまり最近のオーディオ製品は初期不良率が極めて高いのではないかと思うのです、しかも安価なものではなくそれなりの価格がする製品でも起こるのです。
90年代まではどのメーカーもほぼ国内工場で生産しエージング試験もしっかりとやって出荷していました、昨今では多くが海外で製造され製造後は試験で合格しても日本に届いてから試験もせずに出荷されるのでしょう。
この間に船積み、トラック輸送と多くの振動や熱の変化にさらされます、こういったことが要因で故障してしまうようですが根本原因が基板の製造方法にあります。
昔はハイドメイドですが、現在ではディップと呼ばれる装置で基板を半田のプールに浸して一度に半田付けする方法で製造されます。
この方法では安価で高速に製造できますが、時々空気の泡などにより「テンプラ」と呼ばれる見た目は付いているが剥がれやすい状態で製造されてしまうことが起こります。
工場出荷時では検査で引っ掛からなくても、これが輸送途中の振動で剥がれて初期不良を起こす最大の原因となります。
調べてみるとネットでも近年の初期不良率の高さの苦情が多く上がっています、オーディオマニアの愉しみを一気にぶち壊す初期不良、どうにかならないものでしょうか、今後のオーディオメーカーの誠意ある対応を期待するばかりです。