デジタル全盛期のDAC付きデジタルヘッドフォンアンプ~オーディオテクニカ AT-HA25D
2024年8月17日 07:00
デジタル対応製品が雨後のタケノコのように誕生してきた時代に、興味本位で買ってしまったDAC付きヘッドフォンアンプのオーディオテクニカAT-HA25D(2006年発売、定価2.5万円)です。
当時はSACDやPCデジタル音源云々言われていた時代で、それを先取りするデジタル製品が世に溢れていました。
192KHz/24bitDAC付きのヘッドフォンアンプとなれば買ってみない手はありません。
しかもDACでは先駆者であるESIのDr.DACと同程度のスペックで、価格は半額以下とハイコストパフォーマンスで相当売れた製品です。
オーディオテクニカ AT-HA25D
上面パネルはスケルトンになっており、DACチップを思いっきりアピール
ティアックの高性能DACと音質比較中
音出しでまず気になる点がボーカルの無声音です、くっきり出過ぎていて音情報を正確に出しているのでしょうけれど若干耳障りに感じるときがあります、特に「サ・シ・ス・セ・ソ」の発音が強く感じます。
その点、同じソースでもティアックのUD-H01は流石バーブラウン社の高級DACチップを使っているせいか、上手く音情報を処理して品があるだけではなく周波数レンジの広さを感じる高音域の響きが凄いです。
デジタル音源をヘッドフォンで手軽に聴くには良いかもしれませんが、CDプレーヤーであればエントリークラスでも内蔵DACをそのまま素直に使った方が手軽で良いかもしれません。
つまり、外付けDACとして使おうと思って購入するのであればあまりお薦めはできません。
基本的にティアックのUD-H01はヘッドフォンアンプがおまけに付いた高音質DACであり、本機オーディオテクニカAT-HA25DはあくまでもDACが付いたデジタル音声出力用のヘッドフォンアンプだということです。
ヘッドフォンで聴く習慣のない私には、買ってはみたものの無用の長物だったのかもしれません。
ただ、ソースの音質確認や夜間の試聴などでヘッドフォンを使う人には手軽にデジタル音源を愉しめる一台だと思います。
音色的にはイマイチ私好みではありませんが、人によってはこういったはっきりしたクリアな音色が好きな人が多いのでユーザー評価も高く大ヒットしたのでしょう。
※ピュアオーディオ&ピュアホームシアター製品の評価記事はこちらのブログを参照下さい。