オーディオ道楽の幅が広がるパラメトリックイコライザー~ケンウッド GE-1001
2024年5月25日 07:00
オーディオシステムに無くても困らないというトーンコントロール、でも無いと困ることもあるのです。
そんな代物の代表がグラフィックイコライザーで、本機は90年代のケンウッドのハイコンポK's(ケーズ)シリーズ用に開発されたグラフィックイコライザーのケンウッドGE-1001(1995年発売、定価3.8万円)です。
本機は本来の細かな周波数分別回路を用いたグラフィックイコライザーではなく、周波数帯域を低・中・高と3バンドで周波数特性を調える極めてレアなグラフィックイコライザーで、ケンウッドではこれをパラメトリックイコライザーと称しています。
パラメトリックとは本来経済用語で、「統計の精度を上げる」などという意味で使われる言葉ですが、おそらくケンウッドでは音の品質を向上化するという意味合いで用いているのでしょう。
私の知り得る限り、こういった3バンドでのイコライザーはこのGE-1001以外には存在していません。
その意味では確実にキープしておきたかった製品の一つなのです。
理科系男子には見ているだけでうっとりしてしまうデザイン性も素晴らしいです!
ケンウッド GE-1001
このGE-1001の本来の使い方は、繋げるスピーカーによる弱い周波数帯域を補正したり、際立った周波数帯域だけを上げたり下げたりするのが目的なのですが、私の場合はもっと愉しむ為に使いたいと思っての購入です。
その愉しみ方の一つは、スピーカーの音質確認で、低・中・高帯域のそれぞれの特性を他の帯域を落としてバンド別に確認したいという目的です。
確認したい帯域のみを強調すればその帯域の癖や響きがより明確に解るのです。
そして、もう一つの愉しみ方は、2セットのスピーカーをそれぞれのパワーアンプで鳴らすバイアンプ方式において1セットのスピーカーを欲しい対域だけを再生させることができるからです。
言ってみればチャンネルデバイダーのように使う事が可能なのです、こういったところがこの製品が簡単に可能にしてくれるわけです。
こういう使い方ができる事を知っていると、こういった便利な製品の存在価値を見出せ、さらに経験と知恵が有れば本来の使い方意外の応用が安価に出来てしまうわけです。
このGE-1001ですが、更に凄いところが周波数帯域のカットオフ特性(Qカーブ)を変更できるというところです。
ストンと落としたりなだらかに上げたりできるので、前述のような各種の使い方ができるのです。
接続は、プリメインアンプのプリ・パワーが分離できる場合はその中間に入れ、無い場合はCDプレーヤーなどのLine入力の間に入れて使います。
基本Lineインターフェースなので如何様にも工夫次第で使う事が出来ます。
こういうスペックを検討しての即買いです、何台有っても使い道は無限にありますので現在2台目を物色中で美品中古が出ないかアンテナを張っているところです。
※ピュアオーディオ&ピュアホームシアター製品の評価記事はこちらのブログを参照下さい。