2024年5月31日 07:00
オーディオ道楽復活後、オーディオショップに行ったりオーディオ雑誌を買いまくって新たに購入すべく製品を探したのですがなかなか使ってみたくなるようなスピーカーが見つかりません、アンプは更に困ったことになっていました。
メインで使う常用システムのアンプを新しく買い変えたくも欲しいアンプが現行商品では見当たらないのです、これはかなりの焦燥感に包まれました。
現在、ショップで買えるミドルクラスの現行商品を聴き慣れた小型ブックシェルフスピーカーJBL4312に繋いでもらい全て試聴しましたが、どれも品が良すぎるというか良い子の音質で精神的に元気になれる音がしないのです。
ちなみに、エントリークラスのアンプでも試聴してみましたが、結果は更に音質が草食系と言うかマイルドになってしまいました。
90年代までのアンプとはまるで違います、特にサンスイの80年代のアンプとは比較にならない程の音質に差が出ています。
現行商品としてミドルクラスのプリメインアンプを出している日本のオーディオメーカーは、ヤマハ・デノン・マランツ、あとティアックなど数社です。
真空管アンプであればトライオードという選択肢もあります。
クラシックを聴いている人にはきっと充分に納得いく音質ですが、ジャズファンとしては何とも物足りない良い子過ぎる鳴り方なのです。
ヤマハはピアノやベースは綺麗だし、デノンの打ち込み系も見事な音質だし、アマランツは全体的にバランスが良く文句は無いのですが何かが足りないのです。
ソニー・オンキョー・パイオニアもミドルクラスのAVアンプは出しているものの、ピュアオーディオはエントリークラスのみです。
ところで、オーディオマニアの皆さんはこの状況をどう対処しているのか知りたくてネットで探ってみました。
そこで、面白い記事を見つけました。
それは、ジャズファンの某オーディオ評論家の記事でした。
「自宅システムのアンプを新しく変えようと試聴して選んだ結果、マランツの最新AVアンプの音質が最適だった」ということです、なんとも驚きの記事です。
確かに、サラウンドをオフにして2Chステレオモードにすればピュアオーディオアンプとして使えるし、ライブものなどではサラウンドでも愉しめるので一石二鳥という訳です。
しかし、音質的に9万円のミドルクラスのAVアンプが最適だったとは、現在のオーディオ状況とは如何なものなのだろうか?
確かにAVアンプに求められるのはメリハリの良さやダイナミックな音質です、なるほどジャズファンならそういう手もアリかもしれません。
ジャズファンを唸らせる骨太な音質のプリメインアンプは今後も出ないのだろうか?
私の記憶では、オンキョーA-929(1998年発売、定価17万円)を最後にミドルクラス以上のアンプの音質そのものの傾向が変わってきてしまったような気がします。
イケイケの肉食系の音質から大人しい草食系の音色への大変化です、草食系の音色も嫌いではないのですが食事と一緒で美味しいとかいう以前に食べても食べてもまったく元気が出てこないのです。
その意味では、肉食系の最期の砦である90年中盤~後半のミドルクラスのアンプをコレクションとして何台かキープしていますが、あくまでもコレクションとして保存しておきたいもので現役アンプとして気軽に使える肉食系の最新のアンプが欲しいのです。
私の場合は、メインシステムのアンプは常に音楽を愉しむためのシステムに留まらず、スピーカーのリファレンスアンプとしても凄く重要なのです。
いっそ、私もオーディオ各社が力を入れているAVアンプをメインにしてしまおうか?
いやいや、何事にも妥協は禁物です!
それにしても、オーディオショップから798戦争時代の主役だったサンスイ・ソニー・オンキョーのミドルクラスのアンプが消え、脇役だったヤマハ・マランツ・デノンのアンプだけとなるとは、時代の移り変わりに心が痛む今日この頃です。
いっそ、ミドルクラスのアナログアンプを諦めて、高音質を極めたデジタルアンプにシフトしようかとも考えてしまいます。
道楽復活後に購入したティアックのAG-H600やオンキョーのA-5VLは最新のデジタルアンプです、でもその音質・音色は厚みがあって低音の響きが凄いのです。
ティアックやオンキョーだけではなく、マランツ・デノン・ソニーの高級高音質デジタルアンプは実に捨てがたい音質・音色なのです。
何といっても音の切れがよくレスポンスビリティが極めて高いので、ベースの音に乗ったピアノやドラムのハイハットが気持ちよく響くのです。