2024年1月25日 09:00
1990年、世に言うバブル経済が崩壊するとオーディオ業界にも不況の風が吹き荒れます、所謂これがオーディオ氷河期でした。
各社は、これまでのハイエンド&ミドルクラスからエントリークラスや若者向けのミニコンポに主力製品をシフトして行きます。
そんな中で、デノンはエントリークラスのプリメインに活路を見い出し、ロングライフな名作を誕生させました。
それがPMA-390であり、価格も3.3万円とスペックに比べて恐ろしく低価格なプリメインアンプを発売しました。
当時のミニコンポの要の小型プリメインアンプが3万円~6万円が主力であったことを考えると信じられない価格です。
そんなロングライフなPMA-390シリーズの系譜をお伝えします。
PMA-390Ⅳ
初代PMA-390が1991年に発売され、PMA-390Ⅱ(1995年)、PMA-390Ⅲ(1998年)、PMA-390Ⅳ(2000年)、PMA-390AE(2006年)、PMA-390SE(2009年)、PMA-390RE(2012年)という系譜を踏みます。
最後のPMA-390REはなんと2019年頃まで生産されています、価格は5.2万円ですが性能から見たらかなりのハイコストパフォーマンス機です、同じシリーズのCDプレーヤーと同価格なのですから。
音質はふっくらしておりジャンルを選びません、低音も豊かで中高音域はシャープさに欠けるもののトータルバランスが良いです。
尚、同シリーズは初代機にセレクタートラブルがありⅡではセレクトツマミが無くなりボタン設定に変わっています。
これはⅢでまた初代機のようなダイヤルによりセレクトに変わっています、つまりⅡだけが大きくデザインが変わっています。
希少価値から言うと、Ⅱは確実に390コレクターは拾っておきたい機種です。
尚、PMA-390シリーズはREを最後に2019年にPMA-600NE(定価5.2万円)と価格を継承してデノンエントリークラスアンプの地位を譲りました。