2024年9月18日 10:00
国連という公の場でのヒューマノイドAIのスピーチと質疑応答の話題は記憶に久しいものとなりました、日本政府においても現在実用を目指しているのが国会答弁の原稿執筆をAIライターに行わせようとするものです。
何度かの実証試験を繰り返していますが精度はかなりのところまできていることが公開されました、それによれば曖昧な表現や言い回しでの質疑以外ではほぼ完ぺきに回答を自動作成するところまできています。
冒頭の話題では国連でスピーチしたヒューマノイドAIにイギリスの記者が「AIは人類の脅威になるか?」との質問に、「AIは人類を滅亡させる」と回答したことは大きな話題を呼びました。
昨今では将棋や囲碁でもAIがプロを相手に連勝記録を伸ばしています、AIが記事を書くのはこれらに比べれば大きな問題とはなりません、ただAIライターの歴史がまだまだ浅いだけということなのです。
3年前にはAIライターが書いた小説が芥川賞の一次審査を通過したというニュースも流れました、AIライターが文学賞を受賞する日もそう遠くないのかもしれません。
そんなAIライターの出現は多くの人間の職を奪っていきます、少なくても企業のホームページやパンフレットなどのセールスレターやキャッチコピーは既に実用段階にまで達していますし新聞記事も何ら問題なく作成するようになります。
もっと凄いのは漫才のネタまで作成できるAIが誕生していることです、つまりAIとはこういう特性のシステムだということを理解しなければなりません、その芸人の芸風を活かしどんなストーリーが笑えるのかという事項まで学習していくのです。
AIライターは使う人の癖や個性を学習していきます、したがって同じシステムでも利用者によって個性が生まれてくるのです、ここがAIライターの凄いところなのです。
つまり自分のゴーストライターを簡単に作り上げることができるのです、個性が確立されたAIなら1時間以内に書籍一冊分の初校を書き上げるでしょう、オウンドメディアへの投稿ならテーマを与えるだけでたったの数秒でどんどん書きあげてしまうのは言うまでもありません。
英語などの言語の自動翻訳では低機能版であれば無料で使えます、企業が使う世界情勢や専門用語まで定期的にバージョンアップし瞬時に翻訳できるプロフェッショナル仕様でも数十万円で手に入れる事ができます。
企業の設備投資としては、社員の1ヶ月分の給与の範囲は投資という金額ではありません、AIライターに自動翻訳機能が付き誰でも簡単に手に入る時代は直ぐそこまで来ています。
ただAIライターにはどんなに技術が進んでも一つの大きな欠点が存在しています、少なくても人間らしい感情表現や曖昧な言い回しや特定の人を対象にした表現などではありません、これらは既に克服されつつあります。
AIとは一つのアルゴリズムによって基本ロジックが構築されたITシステムです、つまりアルゴリズムの欠点そのものがAIの欠点となりそのまま反映されてしまうのです。
ここで重要なのがAIは何から学習する情報を得ているかということです、AI技術の発展と共に大きくクローズアップされるのが情報やデータということがお解りになるかと思います。
そのデータを保障する伝送路が重要になります、その意味ではAIとブロックチェーンの親和性が研究されています。
また重要なのがその情報やデータの入り口と出口です、その意味ではデジタルマーケティングツールとしてのオウンドメディアとも密接に繋がってくると予想されます。
今後は個性や感情を持ったAIというキーワードが重要で、個人のバイタルデータやパーソナリティデータに研究が集中するようになると考えています、ノウハウや感性といった知的情報やデータがクローズアップされる日もそう遠くないでしょう。
投稿@伊東久雄