2024年6月10日 10:00
前回のつづき。
先述の2つの脳内ホルモンに対してセロトニンは「興奮」の伝達物質ドーパミンと「不快感」の伝達物質ノルアドレナリンの量を調整する前出の2つの脳内ホルモンとは異なる機能を持った脳内ホルモンで、出すぎたドーパミンやノルアドレナリンの回収を行います。
これは精神的な興奮を落ち着かせたり、不快感を解消させるのに機能します。
したがってセロトニンの量が少ないとこれらの機能が不十分となることから、
心の病気に最も関与する脳内ホルモンと言えるのかもしれません。
また、正常心の時はセロトニンの分泌量が正常であり、
ドーパミンとノルアドレナリンは夜に多く分泌しセロトニンは昼に多く分泌します。
夜考え事で眠れないとか不安に陥るというのがこれらで証明できます。
一方で近年の研究では、昔の人に比べて現代の人のセロトニンの分泌量が著しく低下していると言う報告もあります。
それは、食べ物や空気の質などの急激な生活環境変化が問われており、
それらの影響によってセロトニンの分泌にも反映されているようです。
現代社会におけるいろいろな社会問題、
多くがこれらのモノアミン系脳内ホルモンとの関連性があるのかもしれません。
「切れやすい」、「引きこもり」、「自分中心の思考」、「無責任」、
正しい食生活など健全なる生活習慣がDNAに組み込まれた本能的に人間には必要なのではないでしょうか。
また正確には判っていないのですが、人を好きになる、信用する、信頼するなどの愛情的や好感的な思考ではドーパミンが不可欠なのですが、
同時にノルアドレナリンも重要な働きをするようです。
ドーパミンの「興奮」に加えてノルアドレナリンの「不快感」、
この一見正反対に作用する脳内ホルモン、
さらにそれを抑えるセロトニンの微妙なバランスによって愛情や好感度がより継続した強固なものになるようです。
陰陽思想でこれらを考えると、
陽=「ドーパミン」、
陰=「ノルアドレナリン」、
そして「セロトニン」はこのどちらにも偏らない中庸ということが理解できると、
これらのモノアミン系脳内ホルモンの働きがより明確に理解できるようになります。
記事:god@陽子
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